砥石のバランス

注文していた直径305mm、幅32mm、穴径25.4mmのものです。クレノートン製でGC砥石と
言います。8インチ(203mm)の砥石と並べて置くと、大きいのがわかります。

砥石のバランスはOnewayの製品を買えば、簡単にとることが出来ます。しかしこの製品を使わな
くても、砥石のバランスはとることが出来ます。なぜバランスを取るかといえば、車の前輪と同じ
で、バランスが取れていないと、ハンドルと同様に砥石が振動を起こすからです。砥石面が振動
していると、シャープニングはやりにくくなります。市販の戸石はまれにバランスが取れているも
のもありますが、殆どのものは、重心位置が中心にありません。自由に回る台の上に置くと、
砥石の重い側が下になるよう回転して止まります。止まった所の下、6時の位置が重いというこ
とです。したがってその反対側に、調整用の重りをつければ良いわけです。下のOnewayのもの
はネジを取り付けており、ネジの位置を変えることでバランスを取っています。

木の丸棒を砥石に差して、ツールレストで作った台に乗せます。

まず砥石の穴にぴったり入る丸棒を、ターニングで作ります。丸棒が出来上がったら、砥石に通
してみて、ガタつきなどがないか確認します。少しきつめにする方が、バランスを取りやすくなり
ます。
次に水平が出ている平行な台を作ります。VL300のツールレストとホローイングツールの刃物
台を使いました。水準器でX、Y方向の水平が出ているかどうか、確認します。この場合特に旋
盤を横切る方向の水平が、きちんと出ている必要があります。

砥石のバランスを取ります
大型砥石到着

台の上に砥石を置くと、砥石の重い部分が下になるまで、砥石が回転して止まります。こ
の止まった状態では、下側が重いということになります。試しに1/4回転ぐらい砥石を回し
て手を離すと回転して元の位置に戻るはずです。重心がずれている砥石ほどこの現象
は強く出ます。
 ここで砥石の12時の位置に鉛の重りを貼ります。ゴルフクラブに貼り付けるバランス用
の重りを使いました。鉛シートの裏には粘着テープが付いているので、砥石に仮止めす
るには便利です。バランスが大きくずれている場合は、中心から離れた所に、重い鉛を
張る必要があります。最初はラベルのある位置に貼りましたが、十分ではなかったので、
さらに外側を試し、最終的には写真の位置に決まりました。鉛シートを貼ると、砥石を1/4
回転させてもその位置から動かなくなります。重心が砥石の真ん中にきたことが確認でき
ます。
 鉛の位置を鉛筆でマークして鉛の板をはずします。鉛のシートの裏の両面テープをはが
してから、接着剤で鉛シートを砥石に固定します。これで完了です。