内側が挽き終わったら外側にサンドペーパーをかけます。ついでに内側も少しサンドペーパーをかけます。かけ終わったら旋盤からチャックごと外して底を仕上げます。

レーザーの設定

レーザーポインターの取り付け位置を調整して刃先の先に当たるようにします。下に白い紙を置いて確認します。刃先の先にレーザーの光が当たりますが、この差は壺の壁の厚みになります。希望の厚みになるようレーザーの光の位置を調整します。刃先が壺の壁に直角に当たるように刃の角度とレーザーを調整します。従って壺の場所に応じて、その都度設定をする必要があります。刃先が壺の壁に斜めに当たっていると正確な厚みを表示しません。

ツールの片側は真っ直ぐで壺の底などを挽くときに刃先を差して使います。

ブビンガの壺の製作(PartU)

最後のところはあまり細くしすぎると折れて壺が落ちる危険性があります。程々にして、旋盤から取り外します。スキューを使っておへそを削ります。平らになったらサンドペーパーをかけて完了です。指を切らないように注意します。

仕方がないので、テイルストックで押して、最後のおへそは手作業で仕上げることにした。

真空チャックを使ったが、壁を薄くしすぎたためか真空度が上がらない。

ブビンガの2つ目の壺を挽き始めました。しかし相変わらず非常に硬い木です。1個目はTrent Boschのツールで挽きましたが、最後の方はキャッチングさせないようかなり努力が必要でした。そこで2つ目はJamiesenの穴掘りツールを使ってみることにしました。このツールは少々設定に時間がかかるので、ガウジなどの延長線上で使える、Trent Boschのツールを愛用していますが、今回の非常に硬いブビンガにはちょっと役不足です。

完成

オイル仕上げをしました。色が濃くなって綺麗になりました。

これで準備完了です。壁の厚みが分厚いときは、レーザーポインターは壺の上に当たります。だんだん壁が薄くなって、設定した厚みに近づくと、レーザーの光が長くなります。そのうち光が床の方にあたりだし、壺の上から消えると壁は設定した厚みになっているので、それ以上は削りません。厚みを測る測定器で測らなくても壺の厚みがわかるので、その点は効率よく挽いていけます。マニュアルでやるのに比べるとキャッチングしにくいので、簡単に挽いていくことができます。

ツールの設定

スクライパー型のツールなので、刃先はワークに対して90度か、それよりハンドル側が少し上がった角度に設定する必要があります。刃先はワークの中心の位置にぴったり合わせる必要があります。そこで第一、第二ツールレストの高さを調整します。ハンドル側が少し上がるように、水準器を使って調整しました。刃先が中心の高さに来ていることも確認します。

下の写真がJamiesonのツールの全体像です。旋盤のツールレスト以外に第二のツールレストがあります。しかもハンドルが浮き上がらないように2本の鉄棒でできています。壺の壁の厚みを測るレーザーを取り付けるアルミの棒もついています。

スクライパー型のツールですが、そこそこ綺麗に挽けます。内側はサンドペーパーをかけにくいので、時間をかけて仕上げ削りをします。

Jamieson Tool

Trent Bosch(写真下)とJamieson(写真上)を並べて撮影しました。Trent Boschの方はツールレストで支える点と刃先が同一直線上にあります。ワークを削ってもツールが回転する力は働きません。しかしJamiesonの場合はシャフトと刃先の位置が離れています。その結果ツールを回転させる力が働きます。しかし第二のツールレストはゲート構造になっているので、ツールを押さえ込んでツールは回転しません。第二ツールレストがあることで、安定した削りを出来ます。

ツールシャフトの反対側は刃先を斜めに取り付けることができる構造になっています。刃先は真ん中のボルトを緩めると回転させることができるので、もっと急な角度でも取り付けることができます。壺の横の部分を挽くときに、下の写真のように取り付けます。

刃先の幅は3/16”(4.7mm)です。取り外して研ぐことができます。