小生のVL300の主軸は1 1/4"x8TPIです。従って木のブロックをチャックでつかんで、1 1/8"x8TPIの穴をあけます。そのあとBeallのネジ切りタップでネジを切ります。これで主軸にこの木のブロックを固定出来るようになります。もちろん小型のフェースプレートを使ってもこの木の台は作ることが出来ますが、材料代が高くなります。
ピンチャックを主軸のネジの方から見た写真です。↓
ネジ切りタップで金具用のネジを切ります。↓
ピンチャックは簡単な構造をしています。主軸に直接取り付けて使う、丸い棒状のものですが、平らな部分を作りそこにピンを入れます。平らな部分の深さはこの細いピンの太さと同じにします。ピンは釘などの頭をカットすれば簡単に作ることが出来ます。材料にこの丸い棒と同じ直径の穴をあけて写真のように、ピンと一緒に挿入します。この状態で材料を右にひねると、ピンが動いて材料をロックします。これで材料の固定が出来たわけです。大きい材料の固定は難しいのですが、ワインのボトルストッパー、ペンなどの小物には非常に便利なチャックです。何が良いかと言えば、普通のチャックのように爪がないので、材料の回りを自由に削ることが出来ます。爪などが邪魔して削りにくいということがありません。
このピンチャックは主軸に直接ねじ込んで使う物が、アメリカでは販売されていますが、希望の太さの物がありません。仕方ないので自作することにします。
材料に8mmの穴をあけて、ピンチャックに差し込みます。差し込んでから右に回すとロックします。この状態で挽いていきます。芯押台で押さなくてもそのまま挽けます。従って材料の長さをフルに使うことが出来ます。
木のブロックをチャックから外して、主軸にねじ込み、丸くします。真ん中に穴をあけて10mmの真鍮の棒を差し込みます。接着は瞬間接着剤を使いました。接着を強力にするため、真鍮の棒にはやすりをかけます。この状態で旋盤を回すと、真鍮の棒の芯が出ていないので、ブレます。
短時間で4個作ることが出来ました。
サンドペーパーをかけ、オイル、ワックスを塗って仕上げます。
スクライパーとパーティングツールで10mmから8mmまで細くしました。これにより真鍮の棒の芯が出ます。従って最終の太さより、少し太い真鍮の棒を買ってきます。真鍮は鉄より、やわらかいので、削りやすいです。そのあと旋盤から外して、グラインダーで平らな部分を作りました。ピンは鉄の釘です。