完成図

チャック側のツールレストで、球の根元をカットします。木で出来ているので、剛性が問題ですが切り刃の微調整が出来るのは、評価出来ます。青森ヒバを使っておられるので、想像出来ると思いますが、作者は青森県の方です。

Vermecの球面切削治具は、人気で沢山の方が購入しました。しかし国産の旋盤でベッドが1本のパイプのWT-300では、取り付けることが出来そうにありません。Vermecに相談すれば対応してくれると思いますが、今回のこの旋盤のオーナーさんは、自作をされましたので紹介します。下の写真はそのWT-300です。なぜベッドを1本のパイプにしたのか?やはりコストを下げる為としか思えません。球面切削治具を自作するにしても、このパイプのベッドの上でどの様にして固定するか?

切り刃の出し入れの微調整が出来ないと、作業に時間がかかります。最初はこの機能が付いていませんでしたが、微調整が出来るよう改良されました。スライドレールはオフコンから購入。微調整のボルトは6mmで、木部側には鬼目ナットを埋め込んでいます。50mm可動出来るようになっており、ノブ側には鬼眼ナットの爪を無くしてノブにガタが出ないようにしました。
切り刃の微調整機能
回転台

球面切削治具ですので、球の真下を軸にして回転させる必要があります。木の台をツールレストの台に固定しているようです。

切り刃
WT-300用球面切削治具

切り刃を支えるボデーの部分は木とアルミで作っています。アルミの支柱部分の両側は4ミリ厚、真中は10ミリ厚で作っています。刃は紙を切る裁断機の刃を加工したそうです。直径12ミリで10ミリ四方の台の上に乗せM6のボルトでがっちりとめています。木はあまり硬いとは言えない青森ヒバです。全部金属で作れば剛性が高くて、振動しにくいが金属加工が出来る環境がないと難しい。従ってこれで上手く行けば、もっと硬い木に換えることも考えているそうです。