2008年10月27日(月)

Steel City Mini Lathe Model 60100
使用結果

この旋盤は25cmまで挽けますが、直径19cm欅のボウルを挽きました。まず旋盤に付属のフェースプレートをねじ止めして旋盤に取り付けました。テイルストックで押しながら、チャックのつかみしろを作ります。0.5馬力ですが直流モーターを使っています。非常にトルクが強く、ガウジで多めに削っても、回転が止まるようなことはありません。モーターの回転3に対し、主軸の回転は2になる、3:2のプーリーを使っていることもトルクが強くなっている理由でしょう。最大の25cmの物を挽く時でも大きな問題は出ないでしょう。

ツールレスト

ツールレストは状況に応じて高さを上下させますが、最低の高さが高すぎるように感じます。VL100ではこの様な感じは持ちませんでしたが、刃物を置いてみても何かやりにくい感じです。これは実際に挽いてみてどうなのか検証してみたいと思います。高すぎるようならツールレストのポスト部分が長くなるようグラインダーで加工するつもりです。

旋盤の回転数はDCモーターのコントロール回路で可変出来ますが、プーリーの位置により、500-1,350RPMと1,400-3,800RPMの回転数になります。デジタル回転計で回転数を実測してみました。プーリーの位置がLowの場合、473-1194RPMでHighでは1344-3507RPMでした。全体に仕様に対して実測の回転数は低くなっています。電源電圧の定格は115Vですが、100Vで動作させているので、回転数が落ちているものと推定します。トランスを入れて補正するほどでもないと思います。通常はプーリーの位置をLowに入れておけば良いでしょう。

旋盤の回転数
結論

真空チャックがないのでゴムのパッドを使い、芯押し台で押します。最後に残ったおへそは手作業できれいにします。特に大きな問題なく、ボウルを挽き終えることが出来ました。

スティールシティの小型旋盤を購入しました。10月23日に注文して10月27日に到着しました。たった4日間でアルバカーキーから千葉市に到着した訳です。確かに飛行機に乗せれば1日で成田の着きます。早速玄関で箱を開け、旋盤を2階の工房に搬入しました。梱包重量は36kgぐらいですが、本体は32kgと一人で運ぶのは問題ありません。

チャックでつかみ直してボウルの上側を挽きます。ツールレストをしっかりロックしないと、動いてしまうことがあります。バンジョーのロックレバーが短い様に思います。ラバーのカバーが付いていますが、取り外して木製の取っ手を付けるつもりです。プーリーの位置はLowに入れたままです。500RPMから1350RPMぐらいの回転数になりますが、これぐらいのボウルを挽く場合は、ベルトの架け替えなしで挽くことが出来ます。ペンなどスピンドルワークの場合はプーリーの位置はHighにする必要があるでしょう。

旋盤の出来は?

旋盤の軸は合っているようで一安心です。ツールレストの滑りも良く、問題なくロック出来ます。テイルストックの動きも良好です。電源ボックスに付いている回転数調整のボリュームのねじがゆるんでいます。箱を開けてネジを締め直しました。また塗装がはがれているところがあり、Vicmarcなどに比べるといかにも安物という感じです。2.4万円なのですから仕方がないのかも知れません。芯押し台にはインチの目盛が付いています。紙を張り付けただけの物のようなのでミリのスケールを貼り付けるつもりです。

プーリーはDCモーターの場合2段になっています。ベルトの張替は簡単に出来ます。ロックを緩めてレバーを上げると、ベルトが簡単に外れます。ベルトを掛け替えてからレバーを下げてロックをします。

価格はUS$249.90です。送料を入れると$400ぐらいですが、最近の円高ですので、4万円前後で入手することが出来ます。今回19cmのボウルを挽いてみましたが、特に大きな問題はありませんでした。ツールレストの高さの調整範囲の問題もありませんでした。あえて問題を上げれば、塗装などの質感が低く、いかにも安物という感じがしてしまうことです。ハンドホイールも芯が出ていません。実質的な問題はバンジョーのロックが少し緩めになっていることです。これもしっかりロックレバーを押せば、問題を解決できます。特にDCモーターのトルクは強く、厚めに削っても回転が止まることがありません。プーリと併用ですが、電気的に回転数を変えることが出来るのも便利です。ブラシレスのDCモーターを使っていますが、なぜ逆転させることが出来ないのでしょうか?コスト削減でそうなっているなら残念です。

鉄製のロック防止が付いています。これは親切設計です。スピンドルロックが付いていないので、これは必需品なのかも知れません。

ツールレストのポストは5/8インチ(15.8mm)です。1点問題があります。詳細は後述します。

組み立て

組み立てと言うほどやることはあまりありません。電源ボックスをヘッドストックにねじ止めして、ツールポストを止めるロックレバーを取り付けるだけです。下の写真はすべて取り付けた状態です。