ワイヤーを張り終えたところです。X軸を動かすと問題なく主軸が回転します。思った以上に上手くいきました。
2011年11月16日
トリマを取り付けましたが、ルーターを取り付けることも出来そうなので、変更しようかと考え始めました。試しに1つ削ってからになりますが、ルーターの方が太いビットを取り付けることが出来、馬力もあるので、ルーターも取り付けが出来るようにしたいと思います。
ホームセンターへ行って直径3mmのスチールワイヤーとベアリング入りの戸車を買ってきました。戸車は1トンの耐荷重の物で、850円/個でした。3つ必要になります。スチルワイヤーを引っ張るターンバックルは手持ちがあったのでそれを使いました。
アメリカでルーター・クラフターというスパイラル作品を作ることが出来る製品が売られていました。すでに生産中止になっていますが、eBayで中古品を落札しました。しかし実際に使ってみると色々問題があります。パイプ4本で組み立てられており、強度が不足していること。芯押し棒にベアリングが入っていないので、スムーズに回転しません。実際に挽いてみると、上手くいきません。そこで木工旋盤に取り付けるルーター・レイズ・アッタチメントを作ることにしました。英語ではRouter Lathe Attachment for Spiral turningなので、略してRLASとなります。
トリマを取り付ける木にフォスナービットで穴をあけます。それをスライド丸鋸で上下にカットします。
トリマをその上下にカットした木の間に挟みネジで固定します。
右端のプーリーです。
主軸の手前下にプーリーを2個取り付けました。ワイヤーを張りやすいよう斜めに取り付けています。
主軸にはワイヤーを2回巻きつけました。ワイヤーを巻きやすいようスピンドルアダプターを取り付けています。
これでしっかりとX-YテーブルをVL300に取り付けることが出来ました。左側の回転ノブは邪魔になるので外しました。
板の一部を切り取り、テイルストックが左に来れるようにしました。
下の写真の物がももとせさんのシステムです。鉄製のベアリングの入った戸車をプーリーとして使っていると思います。ワイヤーはスチールワイヤーでしょう。
内側はX-Yテーブルに取り付けたバイトで削っているそうです。金工旋盤のやり方です。小生がやる場合は穴掘りツールを多分使うでしょう。
X-Yテーブルの回転ノブを回すと、主軸がそれに同期して回ります。主軸を1回転させるには回転ノブを65回回す必要があります。その時X-Yテーブルは165mmぐらい移動します。テーブルのX方向への総移動量は315mmぐらいでした。従ってスパイラルを切れるのは、315mmの長さの物までになります。回しているところは右の写真をクリックすると見ることが出来ます。
芯押し棒ですが、ベアリングが入っていないので、きつく押すと回りにくくなります。
厚さ30mmの桜の板があったので、それを使うことにしました。VL300のベッドにボルト2本でこの板を固定しRLASをその上に乗せることになります。板は十分な強度がある分厚い物を使いました。しかし良く考えるとこの構造では困ることがあります。テイルストックをワークの近くに持ってくることが出来ないのです。
本体は強度不足だと思います。
X-Yテーブルの上にはT型スロットが切られているので、これを使って台に固定します。回転ノブが台に干渉するので、1枚板を挟んで回転ノブを回しやすいようにしています。
RLASの構造ですがルーターを乗せた台が、旋盤のベッドに沿って左右に動くと、それに同期して旋盤の主軸が回転する必要があります。まなさんのところではギアを使ってやっていましたが、減速率が1:30のためギアが2組必要になります。また木のギアを作るのが面倒だし、上手く作れないと回転がスムーズでなくなるので、この方法ではやらないことにしました。そこで浮上したのが、ももとせ工房さんのプーリーとワイヤーを使った方法です。アメリカから購入したルータークラフフターもこの方法ですので心配になりますが、強度が出るようしっかり作れば問題ないでしょう。2011年10月のJWAの講習会でももとせ工房さんは作品を持ってきていましたが、あまり話題にはなりませんでした。小生は皆さんがもっと驚くのかと思いましたが、驚いたのは小生ぐらいだったでしょうか?非常に良い出来でした。RLASが上手く機能していると思われます。従ってこのももとせさんの方式をまねさせて頂くことにした。
X-Yテーブルの下にワーヤーを引っかけX方向にテーブルが動けばワイヤーが引っ張られて主軸が回転することになります。
トリマかルーターを乗せるX-Yテーブルですが、手持ちはオフコーポレーションで売っている2軸スライドテーブルです。これを何とか使えないか検討してみました。このテーブルには左右に回転ノブが付いていますが、これを回すと回転ノブも回転に応じて移動します。またトリマを取り付けるにこの様な大きなテーブルは必要が無いので、ひっくり返して使うことにしました。こうすれば元々は台になる部分だけが動きます。X軸の回転ノブは動かなくなるのでこの方が好都合です。裏返した台の部分に板を乗せてトリマを取り付けることにします。
T型ナットとボルトです。これでX-Yテーブルを桜の台に固定しました。