2011.03.31
ねじ切り治具の長ネジのピッチは3/4"x10TPIです。どの様にしてチャックをねじ切り治具に取り付けるか?方法は2つあります。
土台となる板をX-Yテーブルと同じ大きさに切り出します。工房に転がっている樫の板を使いました。
前回作ったねじ切り治具は10cm角の角材の両側にナットを取り付けたものですが、ボルトを通す貫通穴をあけるのが、小型旋盤では難しいのと、ナットを取り付けるのにノミを使って6角形に成形する必要がありました。一連の工作はそれ程難しいわけではありませんが、もっと簡単に作ることが出来ない考えたところ、ねじ切り治具MarkUの構造を思いつきました。前回は1"x8TPIの長ネジを使って治具を作りました。しかし同じネジのピッチでは面白くないので、今回は3/4"x10TPIの長ネジを使いました。前回よりは少し細かいピッチが切れるようになります。
メスが3/4"x10TPIでオス側が1"x8TPIのスピンドルアダプターを使えば1”x8TPIのインサートの付いたチャックを、ねじ切り治具に取り付けることが出来ます。
右の写真はVicmarcのVM100ですが、1"x8TPIのチャックインサートを外したところです。チャックのボディは1種類ですが、旋盤の主軸に応じてこのチャックインサートを交換することになっています。手持ちの旋盤の主軸が1"x8TPIの場合、1”x8TPIのインサートが入っています。ねじ切り治具に取り付けるときに、このチャックインサートを1"x8TPIから3/4"x10TPIに交換します。
3/4"x10TPIのネジ穴をタップを使って切ります。このねじ穴にワンウェイのリボルビングセンターに取り付けて、回転ノブを挽きます。
貫通ボルトを台の下から通して、コの字形のナット留めを固定します。ボルトを通してスムーズに回転するかどうか確認しながら締め付けていきます。ここまで出来ればもう出来上がったようなものです。
最初に完成形をお見せします。両側のナットはコの字型の木で抑えて平らな板に固定します。これでもしっかり固定できることが確認できました。それでは作っていきましょう。
両側のナットを押える板にナットの高さより少し低い切り込みを入れます。ナットの形に合わせるのではなく真っ直ぐに切ります。
バンドソーを使ってコの字形に切ります。