2010年9月7日

SorbyのSpindlemaster

右はガウジ左がスピンドルマスターで挽いた後です。ガウジのベベルを擦ろうとするとバウンドして上手くいきません。従ってガウジを垂直に当てて削る必要があります。スピンドルマスターだとなぜかバウンドをしません。材はブビンガです。

30度です。

英国のRobertSorbyはウッドターニングのツールなどを製造している会社です。ツールは普通のガウジ、スキュー、スクレーパーなど以外にチャッタリングとかテキスチャリングツールなど特殊なものも出しています。その中にスピンドルマスターというツールがあります。スキューとスピンドルガウジの中間のツールです。スキューは初心者の場合、ロングポイントを引っかけてスパイラル状の傷を作ってしまったりするので使わなくなる。使わないので上手くならないという悪循環になってしまっている。このスピンドルマスターの場合は、先が丸いので失敗が少ないという。しかもスキューと同じカットが出来るという。

このツールを買っても良いのですが、先日買ったTracy Owenの仕上げツールは、形がスピンドルマスターに似ています。そこで研ぎなおしてスピンドルマスターとして使ってみました。スピンドルマスターと違って半円形になっているので分厚くなっています。ベベル角をとりあえず30度でやってみましたが、上手く使えません。

角材を丸くしてみましたが、スキューの方が早くできます。スピンドルマスターでも出来ないわけではありませんが、スキューの方がやりやすい。V溝などもスキューの方が切り込みやすく早くできます。ここまで使ったところでは、スキューがあればこれを導入する必要性を感じません。

挽いてみる
Tracy Owenを改造してみる
どの様なツールか?

マイクロツール以外に1/2"、3/4"、1"と3サイズあります。下の写真のように半円形の形をしていますが、半円ではなく1/2”(13o)のツールでは厚みが4.8mmになっています。半円なら6.5mmになるはずですが、それより薄くなっています。刃先は30度で研がれています。先は円形ではなく船の先端のように少し尖っています。これは右下の写真のとおり赤線の部分を使って切っていくためその部分は直線的になっています。これがスキューの刃の部分になりますが、スキューと違うのは引っかかるロングポイントがないことです。もちろん赤線を入れた反対側も使うことが出来ます。

ブレードが分厚いので25度に変更しました。

しかしオフセットターニングで使ってみると非常に上手くゆきます。スキューだとベベルがバウンドして上手く挽けませんが、このスピンドルマスターだと上手く切っていくことが出来ます。ガウジでやるよりももちろん綺麗に仕上がりました。このツールはオフセットターニング専用で使うことにしました。

70度ぐらいになっているので、相当削らないと30度になりません。水につけながら削りました。