最終的な形に仕上げます。底を挽くときは回転センターで押さなくても振動はしません。内側にはサンドペーパーをかけます。
旋盤にはチャックを取り付けず六面体の角を主軸の穴に挿します。テイルストックにはセンターポイントを取り外した回転センターを取り付け、六面体の反対側の角を入れて押します。それからチャックのつかみしろを作ります。六面体の1辺は95mmですが、つかみしろは30mmぐらいになります。
ベベル角55度のボウルガウジではテイルストックが邪魔をして削りにくいので、40度のスピンドルガウジを使いました。
バイアスボウルの作り方を説明します。まず正六面体のブロックを作ります。縦、横、高さが完全に同じになるよう、ご自分の工房の道具、治具を使って正六面体を作ってください。小生は手押しカンナなどで直角面を出した後、高さは旋盤に取り付けた50cmのディスクサンダーを使いました。
チャックのつかみしろを作った後、外側を少し削り、チャックにつかみなおします。つかみしろの直径が小さいので、安全の為回転センターで押します。
ウイングの部分を挽き終わったら、チャックでつかんだ外側の底を仕上げます。
ボウルの外側を挽き終わったら、内側を挽きます。この時も回転センターを外さず掘っていきます。三角形のウイングが薄くなってくると振動が出やすいので、回転センターで押す必要があります。
正六面体を仕上げるにはディスクに対して直角に木の材料を押しつける必要があります。木のブロックをテーブルの上に乗せてただ押しつけるだけでは直角は出ません。テーブルにガイドを取り付けます。その後スコヤを当てながら、バンジョーを動かしてテーブルがディスクに対して直角になるようにします。この状態で角材をガイドに沿わせながらサンドディスクに押しつければ、直角を出せます。縦、横、高さを合わせるためにはノギスを使って測り調整します。
真空チャックにくわえ直します。75mmのチャックがボウルの内部形状にぴったりなので、それを使いました。
正六面体の角を回転センターで押します。以前は角を三角形に削り真中に穴をあけましたが、この作業は結構時間がかかります。先を交換できるライブセンターがあれば、センターポイントを外して六面体の角を穴に入れて押せば中心が簡単に出せます。
真空ポンプのスイッチを入れて、なおかつ回転センターで押します。この状態だとしっかり保持出来るので、底を仕上げていきます。
回転センターを外して、底を仕上げます。その後サンドペーパーをかけて完成です。