2010.4.28

スリーサイドボウルの製作

ドライブセンターとライブセンターで中心をずらして、両側から押します。この状態で挽いていきます。回転センターがずれているので、回転数を上げ過ぎると振動が出ます。

ボウルの内側は普通のボウルと同じで丸くなっていますが、外側は内側の円の直径より大きくなっています。このボウルは、カービングなどの道具を使わずすべて旋盤の上で挽くことが出来ます。旋盤の回転軸を中心からずらした、オフセットターニングをしています。普通の丸いボウルを作るより、3倍手間がかかりますが、出来上った時の満足感は、丸い物よりあります。詳細な作り方を下記します。

完成

完成です。真空チャックから取り外して、オイルを塗りました。

チャックからワークを取り外し、ひっくり返して真空チャックに取り付けます。芯出しは中心の穴にライブセンターを合わせて真空チャックにワークを押しつけます。途中まで削った後、真空ポンプのスイッチを入れ、芯押し台を外します。この状態で仕上げ、サンドペーパーもかけます。

普通のボウルと同じなので、特に問題なく挽けるはずです。サンドペーパーもかけます。内側は旋盤を回しながら出来ますが、外側は出来ませんので、主軸をロックして手作業でかけます。手抜きをせずしっかりかけて下さい。小生の場合#80⇒#120⇒#180⇒#240⇒#320までかけます。きれいな仕上がりが希望の場合は、さらに#400⇒#600とやれば良いでしょう。

チャックにくわえ直します。

ボウルの内側を挽いていきます。

軸を中心にセットして、底の方にチャックのつかみしろを作ります。

軸を3回ずらして挽くと完成です。サンドペーパーは軸をずらした状態ではかけることが出来ないので、これでこの工程は終わりです。

回転数を上げることが出来ると、早く挽けて、奇麗に切れます。サンドペーパーを沢山かける必要がなくなります。隣の円弧と交わるところは真っ直ぐな尾根になるよう削っていきます。

振動は小型旋盤の場合当然大きくなります。小生はVL300という大型の旋盤を使っているので、有利ですが更にVicmarcのバランシングシステムという重りをハンドホイール側に取り付けました。これで振動を押さえることが出来、旋盤の回転数を上げることが出来ます。

材料の木を旋盤で丸く円盤状に挽きます。その円盤の両面の中心に印を付けます。片面の中心から120度の角度で3本の線を挽きます。反対側の面にも同じところに120度の線が入るよう線を引きます。中心と周辺の丁度中間に、円をコンパスで書きます。下の写真のような線が入ります。

材料の準備