日立の両頭グラインダーが異音を発生するようになりました。ベアリング以外に疑うところがありません。左の写真をクリックして下さい。かなりひどい音が出ているのを聞いて頂けると思います。このまま使い続けて、モーターのケースなどに傷を付けると、修理が大変なのでベアリングを交換することにしました。交換の方法について手順を説明します。この方法は日立のABT4という1馬力の三相モーターの付いたグラインダーを対象にしています。デルタなどの海外製でも同様に出来ると思います。

整備完了

右側のベアリングケースとローター(回転子)が外れました。左側のベアリングが見えるようになりました。

ネジでとめられている右側のベアリングケースと中央のコイル部にマジックインキで合いマークを付けます。再組み立ての時これがあれば便利です。このグラインダーの場合右側のベアリングケースしか取り外せないので、右だけにつけましたが、左側が外れる時は。左には線を2本入れます。こうすれば後で左右のケースを容易に判別できます。

分解した時と反対の手順で組み立てを行います。問題なく組立が完了したので、試験運転です。まずシャフトを手で回して問題なく回るかどうか確認します。電源を接続、回してみました。今まで出ていた異音は完全になくなりスムーズに回っています。5千円で買ったグラインダーですが、ベアリングを交換すればあと10年は使えるでしょう。寿命は固定子巻き線のコイルの絶縁次第でしょう。巻き線の絶縁物を触ってみましたが、まだいけそうです。巻き線の方はエアーで吹いてゴミを飛ばしておきました。

新しいベアリングの内側のリングをガスバーナーで熱しておくと、挿入しやすくなります。この状態で火傷をしないように注意しながら木槌で叩くと簡単に入って行きました。温めない場合は、ベアリングの内側のリングと同じ径の鉄パイプを準備して叩きこみます。外側のリングを叩くとベアリングを痛めてしまうので、注意が必要です。

プーラーはサイズをよく調べずに買ってきましたが、シャフトが長すぎてプーラーの引っかける爪の長さが足りません。ベアリングプーラーを買いにまたホームセンターへ行くかどうか?或いはプーラーを改造するか?モーターのシャフトを見ていると、途中に段があるので、そこにプーラーの中央のボルトを引っかけてネジを回すと、ベアリングが動き出しました。これで無事引き抜くことが出来ました。

問題発生

まず砥石を外します。

ベアリング交換後の音は下の写真をクリックして下さい。

交換用のベアリング2個とベアリングプーラーを買ってきました。プーラーは4千円ぐらいの物です。

ベアリングが見えていますが、手で引っ張ったぐらいでは外れません。

両頭グラインダーのベアリング交換

取り外した左側のベアリングの表面を見ると焼きついたような焦げ跡がありました。これが異音の原因だったと思います。ベアリングの型番は6205VというNSKの物が使われていました。ホームセンターへ行くと6205ZZというベアリングしか売っていなかったので、それを購入した。寸法は同じであることは確認しています。

右側のベアリングケースの中をのぞくと、ベアリング押さえが取り付けられていました。日立のグランンダーの場合、右側にベアリング押さえが取り付けられることが多いようです。このまま叩いたのでは中々外れません。ネジを3本外すと簡単に外れベアリングが見えました。

ベアリングケースを固定しているネジを4本外します。シャフトの左側をプラスティックハンマーで叩きます。重量のあるプラスティックハンマーが無かったので、当て木をしてその上から鉄のハンマーで叩きました。直接叩くとシャフトのネジを傷つけるので、木の板を挟みました。