月例会(2006年8月)
漆塗り

漆塗りの名人、氏家さんを招いて夢工房での月例会である。参加者は氏
家さんを入れて全部で15名でした。急に仕事で来れなくなった方もいまし
たが、にぎやかに始まりました。

漆の種類の説明

まず漆の種類について説明があった。頭が悪いのか、理解が十
分に出来ていない。間違ったことを書いているかも知れませんが
、ご容赦ください。基本的に下記の3種類がある。

生漆(きうるし)

下地用瀬〆:文字通り下地用に使います。⇒

拭き用
:木の素材に生漆(きうるし)を摺り込む事で、木目を
生かした美しい塗りに仕上がります。4〜5回同じことをやるだ
けで完成です。1回目は薄めに漆をといで塗ると木によくしみ
こむそうです。これは簡単なので小生向きです。

透漆(すけうるし)

中塗り用で顔料と混ぜ合わせ、色を付けたり、金、銀箔などを
貼り付ける接着材の役目もします。

木地呂漆:木地を生かした木地ろいろ仕上げに使用します。

朱合(しゅあい)漆:有油で顔料と混ぜ,色漆として塗り立てで
使い,花塗漆と呼ぶこともあります。

黒漆

仕上げにに使う漆です。他の塗料では出せない黒味を持っている。
呂色(ろいろ)漆:無油のろいろ仕上げ用に用いる黒漆です。

漆塗りの乾燥

湿度が高いほうが漆の乾燥は進むので、濡れた新聞紙を入
れたダンボールの箱を用意すると良いとのこと。

刷毛と事前準備

刷毛は専用のものを使いましたが、少量しかやらない場合は絵画用の筆の
毛先を10mmぐらいにカットして使えばよいそうです。重要なのは毛先に付い
ている油を取るため、刷毛に漆をつけてへらでしごいて落とす必要がありま
す。下塗り、中塗り、仕上げすべての工程で事前にやる必要があります。

下地を塗ります

早速箸を題材にして塗りの実習を始めます。漆の場合1度塗ると1日か
けて乾かす必要があります。従って各工程を1日で体験する為には、
テレビの料理番組のように、時間がないのですでに焼き上げた魚が準
備してありますというように、各工程の終わった箸が4種類準備してあっ
た。事前準備が大変だったと思う。おかげで各工程を短時間で体験出
来た。各工程は最低3回ぐらい繰り返す必要があるので大変手間のか
かる塗装です。

下地
顔料貼り付け
中塗り

各工程、塗る前には1000〜1500番の耐水ペーパーをかける必要があります。

テレピン油:漆を薄めるのに使います。

吉野紙:漆に混入したゴミを濾過するのに使用します。仕上げ
の漆はごみなどを非常に嫌うので濾過して使います。

仕上げ漆の濾過

最後に耐水ペーパーで磨くと途中工程で振りかけたビーズなどが浮き上がって見えてきます。その後バフで磨いて完成です。箸の片側は塗装されていませんが、適当な長さにカット後再塗装が必要です。

完成品のサンプル
漆塗りギャラリー

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