2009年1月22日(木)
材木の保存
材木の保存をどうするか?小生の場合は棚に単純に並べるだけです。工房が2階なので、余り沢山の材木を置くと床が抜ける心配があります。問題は積み重ねていくと下の方にあるものを取り出す場合苦労します。重量のある材木は庭の物置に入れてあります。アメリカでは広い置き場所を確保出来るようで、プラスティックの箱に入れて、木の種類と、年月日を書いて管理している人がいます。生木を切って干し割れ防止を塗って、このプラスティックの箱に入れると、乾燥が急に進まないので、割れとカビを防止できるといいます。プラスティックの箱の蓋はしめません。これでちょうど良い乾燥速度になるという。これでは乾燥が進まないのではないかという意見もありますが、やっている本人はこれがベストだと言います。ちなみにこのプラスティックの箱は46箱あるそうです。3枚目の写真は自称材木のコレクターという方の、材木置き場です。置き場所さえあれば、この方法が一番良いように思えます。ウッドターニングの場合、材料の木をどのようにして入手し、保管するか頭の痛いところです。しかし十分に考えないといけないテーマではあります。
2009年1月21日(水)
Vermecのチャック
Vermecには2つのチャックがあります。VicmarcのVM100相当のベルメックチャック(CHU-501)とVM120相当のベルメックコンパニオンチャック(CHU-500)があります。オーストラリアで生産されており、メッキなども分厚く中国製の安物と比べものにならないと、以前書きましたが欠点と思われる所も見つかっています。それは爪を最大に広げた状態から最小にした時のストロークがVM100の40mmに対して30mmしかないことです。つかみしろを作る場合、爪の直径に合わせて作ればよいので、特に問題はないと思いますが、何かそこにあるものをつかむ場合、このストロークが広いほうが、便利であることは言うまでもありません。なぜこのつかめる範囲を狭くしているか、Vermecに問い合わせてみます。返事が来ればまた書き込みます。Vermecのチャックについて内容をもう一度下記の通り整理します。
Vermecチャック(CHU-501):VM100とNovaのチャックの爪を取り付けることができます。爪を取り付ける穴が3つあいているのはその為です。もちろんVermecで作っている5種類の爪はVM100互換なので、それらを取り付けることもできます。標準の爪とセンタースクリューが付属しており、価格はAU$295です。なおVM100の爪を取り付ける場合、CHU-501の取り付けねじはVM120と同じ直径の大きいものですので、ボール盤などで0,5mmぐらい穴を大きくする必要があります。大きくしてもVM100への取り付けに支障はありません。6角レンチを差す穴は傾いており、大きなワークを取り付ける場合干渉しません。また144ピンのインデックスの穴があいています。
Vermecコンパニオンチャック(CHU-500):VM120とVM140の爪を取り付けることが出来ます。標準の爪は付属しておらず、その分価格はAU$275と少し安くなっています。爪を取り付ける穴は2個で、CHU-501との違いはこの点だけで、本体は同じものです。大きさはVM100と120の丁度中間です。CHU-500と501は主軸のサイズに合わせて色々なインサートが付きます。1”x8TPI、1 1/4x8TPI、M30、M33など主だったものは標準で準備されていますが、特殊なサイズにも柔軟に対応してくれます。ただしその場合は納期がかかります。
2009年1月20日(火)
マルタ島に到着
1月19日に成田を出発してから24時間以上かかってマルタに到着しました。ロンドンでの待ち時間が5時間と長かったので問題でした。ホテルに着く前に疲れて、ロンドンでは空港のベンチでごろ寝しました。到着したホテルは、メリディアンというところで、到着するとオレンジジュースを出してくれました。いい感じのホテルです。部屋も広くきれいです。インターネットにもホテルのロビー階から無料で接続出来ます。今日から5日間はこのホテルに泊まるので非常に楽です。明日から観光が始まりますが、あいにくの雨です。地中海に浮かぶ島なので、気温は夜は10℃ぐらい、日中は20℃ぐらいまで上がるようです。ウッドターニングと全く関係のない日が続きます。
マルタ島の教会の床です。色の違う石をきれいに加工して敷きつめています。まるで寄木細工のようです。
2009年1月18日(日)
夢工房新年会
1月17日(土)は夢工房の新年会が開催された。新しく発足する日本ウッドターニング協会について、運営方法など意見を交換した。詳細は別途リポートします。その後、1石2鳥のスプーンの製作とつなぎ箸の偏芯させない作り方についてデモがあった。新年会ですので、お酒も出て皆さん楽しく過ごされたものと思います。
2009年1月17日(土)PartⅡ
Vermec
Vermecの球面切削治具とネジ切り治具を11月の末頃に注文しましたが、まだ到着していません。旋盤に合わせて治具を作ってくれるので、使う時の問題はありませんが納期がかかります。1か月かかると言われましたが、実際には50日ぐらいかかっています。理由は一度にたくさん注文したので、生産が間に合わないそうです。小さい会社なので、社長自ら作っているようで、新製品の開発が遅れているそうです。ボッシェのカービングスタンドに相当する製品を開発中ですが、製品化は先になりそうと言っていました。球面切削治具に話を戻すと1月13日にオーストラリアから発送されたので、1月20日頃には小生宅に到着する予定です。しかし1月19日から25日まで海外旅行に行くので、1月26日まで発送出来ません。注文された方には大変申し訳ありませんが、27日頃には宅急便で到着するので、それまでお待ちください。なおネジ切り治具はさらに3週間ほどかかるそうです。従って2月初旬になると思います。明日は夢工房の新年会です。注文された方には、再度説明します。
2009年1月17日(土)
小型バンドソー
Yahooのオークションで落札した小型のバンドソーが届きました。出品者はメーカーなど分からないとのことでしたが、倒産した(株)エイシンが販売していたものだと分かりました。ドイツ語が書かれているので、エイシンがドイツから輸入して売っていたものと思われます。エイシンは倒産しているので、壊れた時に修理が出来ないということになります。最大挽き割り高さは60mm、フトコロ寸法は150mm、モーターは250Wのものが付いています。上下のホイールの直径を測ると160mmだったので、6.3インチのバンドソーということになります。ブレードガイドは、ベアリングですが、上側にしか付いていません。とりあえず切ってみるとドリフトが相当あります。暇な時に調整をしたいと思います。このままでは使えません。1.4万円です。あと1万円出すと日本製の物が買えます。良い買い物だったかどうか?
2009年1月16日(金)
BowlSaw(ボウルのこぎり)
チューリップウッドとか紫檀などでボウルを挽く場合、真中の部分を捨てるのは、非常にもったいない気がします。そこでボウルセイバーというツールがマクノートン、ワンウェイ、ウッドカットなどから発売されています。しかし一番人気のマクノートンのツールは、セットで$399もします。値段はどのメーカーの物でも大体同じです。

今回紹介するBowlSawは、値段が$39.95で送料が$10というものです。安いのが一つの特徴です。構造は簡単でシャフトの先に、ジグソー用のノコ歯が付いています。幅5/8インチ(15.9mm)の溝をガウジなどで掘り、このツールを差し込む隙間を作ります。のこぎりの刃を下にして、切り取るボウルの方へ回します。(反時計方向になる)ボウルの回転する方向なので、突っかからずに切れてゆきます。ボウルの直径は8インチ(20cm)と6インチ(15cm)用があります。8インチのボウルに6インチ用を入れても中心まで切れず、8インチのツールを6インチのボウルに入れようとしても、大きすぎて入りません。このツールの欠点は底が平らなボウルになってしまうという問題があります。ボウルの形を変えようとすると、分厚く切り取る必要があります。しかしこの欠点はボウルセイバーでもある問題です。大小の親子のボウルが同じ木目、色で出来るのは評価出来ます。とりあえず試してみたいので、8インチの方を1本注文しました。日本にも送ってくれます。メールで注文したら、カルフォルニアは18時でしたが、返事があり明日発送してくれるという。6日間ぐらいで到着予定ですが、海外旅行中になりそうです。1月19日~25日までマルタ共和国に行きます。
2009年1月15日(木)PartⅡ
クラフトタイル
クラフトタイルというのが売られています。直径9cmと15cmがあります。下の写真の物は15cmで、ボウルの直径は35cmです。タイルの直径と全く同じ凹みを作り隙間が出来ないようにしました。つかみしろを作ると材料の高さが減ってしまうので、両側共真空チャックでくわえて挽きました。粗挽きした時に中心を示す小さな穴を開けておくと、真空チャックでのセンター出しが、テイルストックを使って簡単に出来ます。
2009年1月15日(木)
瞬間接着剤
タイトボンドではありません。ボトルが大きいのですが、瞬間接着剤です。Wood Wonderから購入したもので、赤いラベルは16オンス(454g)、青ラベルは8オンス(227g)です。あと硬化促進スプレーを3個入れて、送料など全部で9,065円でした。粘度は4種類ありますが、一番粘りのあるものは値段が高くなります。粘度によって硬化時間が違います。用途に応じてCPS粘度を選択する必要があります。ボトルのサイズは8oz、16oz以外に0.5oz、1oz、2ozがありますが、大きいサイズに比べて値段は割高になります。なおネットの書き込みによると一般に売られている硬化促進剤では硬化しないということで、一緒に販売されている硬化促進剤を購入する必要があるようです。
粘度 CPS
センチポアズ
硬化時間 価格
(8oz)
価格
(16oz)
Thin 5 3秒 $15.2
≒1400円
$25.75
≒2400円
50 8秒
Medium 100 15秒 $15.2
≒1400円
$25.75
≒2400円
300 30秒
Thick 700 45秒 $15.2
≒1400円
$25.75
≒2400円
1500 90秒
Rubberized 700 45秒 $34.2 $68.4

これだけの量の瞬間接着剤を誰が使うのか?夢工房さんです。水曜と土曜に来るメンバーさんが、ペンをやっているようで、大量に必要だと言います。17日の新年会の時に渡す予定です。
2009年1月14日(水)
ロバートソービー新製品
ペン、オーナメント、小型のボックス、スコップなどをやる場合は、標準のツールでは大きすぎて使いずらくなります。このツールは、小物専用として開発されました。ガウジ以外は1/4インチ(6.35mm)の太さです。アルマイト処理されたブルゴーニュの赤ワイン色のアルミハンドルが付きます。この製品の売りはこの綺麗なアルミのハンドルにあると思いますが、使うときいちいちツールの抜き差しが必要で、不便だと思います。ヘンリーテイラーのミニツールセットは5本ですが、ハンドルはすべて付いています。ロバートソービーの新製品を紹介していますが、購入するならヘンリーテイラーの方が良いと思います。最近はあまり小物をやっていませんが、時々使う場面があります。購入しておいてよい製品でしょう。同時に発売されているサンドペーパーは、直径1インチ(25.4mm)です。これも普通の1インチのサンディングパッドを買えば、パワーサンドが出来るようになります。新製品が出てくることは歓迎しますが、実際に使って便利な物を期待します。
2009年1月13日(火)PartⅡ
夢工房新年会
夢工房の月例会は1月17日(土)に予定通り開催されますが、爪楊枝入れの実演が出来なくなりました。講師が急に出席出来なくなったからです。代わりに1石2鳥のスプーンの作り方について、資料を配って説明します。夢工房のDVD応用編でスプーンの作り方が出ていましたが、今回紹介するのはバンドソーではなく、柄をターニングで作ります。曲がった柄は出来ませんが、簡単に出来ます。御期待下さい。
2009年1月13日(火)
小型バンドソー
現在ラグナの14インチのバンドソーを使っています。14インチですが、モーターは2馬力の物が付いており、分厚い木を挽き割る時にブレードが止まるような事はありません。ホイールは鋳物で出来ており14インチとは思えないぐらい、頑丈に出来ています。使っていて満足しています。ウッドターニングの場合は四角い物の角を落とすだけで良いのでそれ程、まっすぐに切る必要はありませんでしたが、寄木を始めてから長い板材をまっすぐに切る必要が出てきました。テーブルを直角に設定し、上下のホイールのアライメント、ブレードガイドの調整など、手持ちのDVDの説明に従って、やったところ真っ直ぐに切れるようになりました。まっすぐに切るにはブレードの幅が広い方が有利です。残念ながらラグナの場合1インチ(25.4mm)以下のブレードしか取り付けることが出来ません。この点国産のバンドソーは、挽き割り専用の幅広のブレードを取り付けることが出来ます。話をラグナに戻すと1インチ幅のブレードは厚みもかなりあるので、不都合な場合があります。また曲線切りはブレードの幅が狭い方がやりやすくなります。

前置きが長くなりましたが、小型のバンドソーを購入しました。Yahooのオークションで出ていたもので、1回だけ使ったという物です。14,500円で落札することが出来ました。出品者はこのバンドソーのメーカー名が分からないと言っておられます。写真を見る限り、見たことのないものです。6mmぐらいのブレードを取り付けて、寄木のセグメントのカットに使うつもりです。ブレードが薄いので、切りしろを少なくすることが出来ます。
2009年1月12日(月)
First AAW segmenting symposium
AAWの最初のセグメントターニングのシンポジウムが昨年の11月に開催されました。100人近いAAWのメンバーが参加し、インスタントギャラリーで作品の展示がありました。下の写真はその一部です。AAWのメンバーなら高解像度の画像をもらえるというので、メールで要求しました。ここに出ているような作品が作れるように早くなりたいものです。
2009年1月11日(日)
フォローイングツールのシャープニング
Trent Boschのフォローイングツールを使っています。スクライパータイプのものです。普通のスクライパーと違って刃先が細いので、抵抗が少なく、ツールレストから遠くを挽くことが出来ます。これを使い始めた時は、刃先が細いので、1箇所に深く入ってしまい、溝のようなものが出来て上手くゆきませんでした。最近はなぜか上手く使えるようになりました。寄木の壺を仕上げるのに、手放せません。刃先をワークの中心にセットするのと、一度に深く削らないというのがコツでしょうか?またワークの方が振動していると当然ですが、上手く挽けません。

このツールのシャープニングですが旋盤の主軸にBeallのタップでネジを切った木を取り付け、サンドペーパーを貼り付けたものを使っています。下の写真では軸の付いたサンドペーパーを取り付けていますが、普通のサンドペーパーを両面テープで貼り付けても良いと思います。ツールをツールレストの上に置いて、ベベルをサンドペーパーに当てます。作品を挽く時と同じようにベベルラビング(ベベルでワークをこする)します。砥石に向かってやるより簡単なのと、削り取る量が少ないので、刃先が早く減ることはありません。また両頭グラインダーと違って必要な回転数を選ぶことが出来ます。サブの旋盤がグラインダー専用になってしまいそうです。
2009年1月10日(土)
Soren Bergerのフォローイングツール
Bergerツールという穴掘りのツールが販売されています。購入を頼まれたのがありましたので、写真を撮りました。ちょっと変わった刃先の形状をしています。このツールを購入して使っている方が居られます。使用リポートを見て下さい。誰でも簡単に綺麗に掘れるのが特徴の様です。このツールを開発したSoren Berger氏は現在ニュージーランドに住んでおられるようですが、ドイツ系の方のようです。この方は28年のウッドターニングの経験を持ち、最近8年間はウッドターニングを教えることに専念されているようです。しかし日本の和式ろくろをみて、その影響を受けた。ろくろの挽き方だけでなくその道具にも興味をひかれ、研究したという。その結果このBergerツールが誕生した様です。このツールを見ると一番最初に心配になるのは、シャープニングです。スクライパーではなくガウジのような刃の当たり方をするので、綺麗にカット出来ることは想像出来ますが、シャープニングはどうするのか?ネットを検索すると、専用のシャープニング治具が売られています。Packerdで$15.95です。しかしダイヤモンドホーンでやるのが良いように思います。グラインダーを使うと刃先が、すぐになくなってしまいます。
2009年1月9日(金)
ダイヤモンドパターンの壺(PartⅢ)
壺を完成させました。サブの旋盤で壺の上側を挽いて、下側とドッキングさせます。上下別々に挽けば内側の仕上げを丁寧に出来ます。サンドペーパーも十分にかけることが出来ます。上側のフェースプレートはパーティングツールで切り取ります。上下の接続部分には、接着剤がはみ出るので、これは接着後穴掘りツールで取り去る必要があります。また接続部分は少しブ厚く挽いているので、接着後外側の形を希望のデザインになるよう挽いてから、内側のブ厚いところを挽き、厚さを他と揃えます。壺の上部を引く時は、壺が振動するので、自作のボウルステェディを取り付けます。これがないと振動でチャッタリングを起こすので綺麗に挽けません。サンドペーパーをかけ終わったら、塗装をします。今回はウレタンです。30RPMで回しながら、塗布します。こうすると塗りムラが出ません。EEE-UltraShineを使って塗布面を平らにします。
壺の内側にもウレタンを塗ります。十分に乾燥したら底をフェースプレートから切り離します。この作業が一番緊張します。主軸からフェースプレートを外しテイルストックに取り付け主軸側は真空チャックを取り付けます。これで軸出しが出来ます。
壺の底を芯押し台で押しながら仕上げます。最後のへそは、真空チャックとガムテープで固定して仕上げます。若葉工房の焼印を底に押してウレタンを塗って、これで完成です。
2009年1月8日(木)
ダイヤモンドパターンの壺(PartⅡ)
この壺は10段重ねです。一番重要なフィーチャーリングが出来上がったので、残りのリングを作ります。底板も寄木にします。リングの接着に関しては半分ずつやりますが、半円形の棒を入れて、各ブロックの接着を完全に行えるようにします。この棒を入れないと180度の半円の各ブロック間に隙間が出る可能性があります。ホームセンターで売っている丸棒を、バンドソーで切って挿入しています。リングが出来上がったら、積み重ねていきます。接着面を平らにするため、必ずサンドペーパーをかけます。底板はリングの真ん中に一枚板を挿入しています。この方法が良いと思うので今後はすべてこれでやります。6層目まで積み重ねてからボウル状の壺の内外を挽きます。上の4段は別の旋盤で重ねて、下の部分とドッキングします。
2009年1月7日(水)
ダイヤモンドパターンの壺
ダイヤモンドパターンの寄木の壺の製作を始めました。この壺のデザインは好評で、欲しいという人が多いのでこれを作ることにしました。現在のところ在庫ゼロになっているので、続けて2~3個作るつもりです。今回はダイヤモンドを黒檀で作りましたが、黒くないところを使ってしまったので、黒檀とは思えない色です。16分割なので、黒いところも少しあります。真ん中の菱形は16個、回りのハードメイプルは64個も必要です。1個だけ正確に寸法を測って28度の角度で斜めカットします。残りの15個は正確に作った最初の1個目を使って鉛筆で線を入れて、バンドソーで不要部分をカット、残りはディスクサンダーで仕上げます。同じことを4回繰り返して完成です。成功の秘訣は切り出す角材の直角を出すことです。直角が出ていないと苦戦します。今回で3個目なので、迷うことが少なくなってきました。しかし油断するととんでもないミスを犯すので焦らず良く考えながら進めます。出来上がったダイヤモンドの四角いブロックは下側を平らにしますが、ダイヤモンドの高さが一定になるよう菱形の頂点からノギスで距離を測って印をつけ、その印までディスクサンダーで削ります。リングにした時ダイヤモンドの高さはすべて同じになるよう、じっくり調整します。反対側はリングにした後、旋盤上で平らにします。リングにする為には、16分割なので11.25°で左右をカットする必要があります。捨て木を使ってスライド丸のこの角度を決めた後、カットします。16個のブロックをリングにして隙間が出るようなら、ディスクサンダーで微修正します。後はタイトボンドで接着するだけです。この作業に丸1日かかりました。このフィーチャーリングは寄木の壺の胆なので、手抜きは出来ません。この作業に成功すれば、半分は出来たようなものです。⇒PartⅡへ続く
2009年1月7日(水)
Novaシャープニングセンター
Novaブランドで旋盤などを製造しているニュージーランドのテクノツールからシャープニングの新製品が出ています。アメリカ、カナダではNovaのオンラインオーダーページから注文が出来ます。一般の販売店では2月から販売開始になるそうです。価格はガウジのシャープニングが出来るフィンガーネイルグラインドが付属して$99ですので1万円しないことになります。赤い台の上のプレートは角度を変えることが出来ます。またその上にスキュー用の金具を取り付けると斜めにスキューを固定出来て、スキューのシャープニングが出来ます。ワンウェイの物はスキュー用の治具とガウジ用の治具は別売りです。ベイシックシステムとこの2つの治具を買うと$164.97になります。(クラフトサプライの価格)つまりこの新製品は安いのが特徴の1つです。またガウジ用のフィンガーネイルグラインドを使えば、先が丸いスキューをシャープニングが出来るそうです。これから購入される方には良い製品ですが、すでにワンウェイの物を持っておられる方が買い替える程のものではありません。英文マニュアルも公開されています。
2009年1月6日(火)
デルタの新木工旋盤
北米では100種類ぐらいの木工旋盤が売られています。アメリカに居れば旋盤の選択は自由自在です。おまけに値段も安い。日本で買おうとしても買えない物の方が多いのですが、一覧表がありますので、見て下さい。今年の4月にはデルタから新しい旋盤が発売されます。直径12.5インチ(318mm)までの物が挽けます。2モデルあって、0.75馬力のモータが付いた、5段のベルト掛け替え式と1馬力の、バリアブルスピードのモデルになります。デルタの機械変速のモデルは最悪ですが、今回の新モデルはネット上での前評判は上々です。サブ用として買ったスチールシティの旋盤は、ツールレストの固定の問題は、調整で解決しました。新たな問題として、テイルストックがきっちりロック出来ず、芯押し台を押しても圧力が十分かかりません。Vicmarcではこの様な問題がありませんので、原因を調べて対策をする必要がありそうです。しかし寄木の壺を作るのに旋盤が2台あると非常に便利であります。
2009年1月5日(月)
ペンウイザード使用リポート
ペンウイザードを購入された方から、使用リポートを頂きました。内容は下記の通りです。良くまとまったリポートなので、そのまま引用させて頂きました。

さて、ペン・ウイザードですがいたって簡単に使うことが出来ました。輸入していただいたペン・ウイザードにドレメルのマルチプロをセットしハンドルを廻すと機械が勝手に彫ってくれます。とは言いながらセットにしばし時間を要し、彫りの深さ調整、彫りはじめたら、ビット付近から煙が出て、回転数を上げすぎていることに気づき・・・添付した写真は取り急ぎ色のみで模様を示してみました。
試作の結果を整理しますと(DVDの解説は見るだけしかできない者の整理です。英語はからきしダメ)

 1 ドレメル・マルチプロ(モデル395)のセットはネジで嵌め込み式。何の問題もなし。

 2 模様はDVDどおり簡単に彫れます。

 3 ビットはホームセンターで売っているビットよりはテックさんに輸入していただいたビットが良いようです。

 4 マルチプロの回転数は木材によって回転を上げすぎると焦げます。回転数の充分な調整が必要です。 

 5 彫ってみて気づいたのですが、彫った後をどうするか?
テックさんの掲示板にも出ていた「INLACE」(ターコイス)を持っていたので只今テスト中ですが、深さが浅いので、更に旋盤上で仕上げたら剥げてくるのではと疑問です? これからインレイ用の何かを捜す必要があります。

 6 ペンターナーには面白い道具だと思います。使い方はどんどん広げることが出来ると思いますし、山下式ヨウジ入れにも応用が可能では? 

2009年1月4日(日)
寄木の壺の底
寄木の壺の底は1枚板でやる方法がありますが、その場合は木口が見えます。濃い色の板の木の粉が木口に入って、白い木が黒くなってしまう問題が出ます。この対策としてはスキューなどを使って仕上げ、サンドペーパーをかけないようにする必要があります。しかしサンドペーパーをかけないで仕上げる自信がないので、木口の見える底板にはハードメイプルなどの白い木は使わないようにしていました。底板は木口が見えないよう、寄木で作り、真中に栓をする方法もあります。今回この方法をやってみました。ブラックウウォルナットのリングにハードメイプルの栓をします。同じテーパーになるようリングの方にはターニングで穴をあけ、栓は別の旋盤で挽いてかみ合わせをチェックします。問題がなければ栓の方をチャックからはずしてテールストックで押しながら接着します。つかみしろの部分を平らにしてから上の層を重ねていきます。壺の上の部分が出来上がったら底の切り離しです。この壺の場合木口がどこにも出ません。底のメイプルの部分に焼き印を押しました。フローティングベースという底もあります。直径の大きな底板を、1枚板で作ると、木の収縮が大きくなるので、底板を完全に固定しない方法です。しかし壺の場合デザイン上、底の直径を小さくすることが多いので、フローティングベースが必要になることはほとんどありません。相当大型の壺の場合はこのフローティングベースにする必要があります。
2009年1月3日(土)
養生シート
寄木のリングの接着ですが、ラミネートコートの板の上でやっていました。はみ出したタイトボンドは濡れ雑巾で拭いていましたが、大変な手間です。紙の上でやればはみ出した接着剤は、紙と一緒に捨てることが出来ます。しかしタイトボンドはすぐに乾くので、はがそうとすると紙が破れます。何か良い物がないかホームセンターで探したところ、養生シートを見つけました。これは塗装の時にマスキングに使ったり、床などに敷くものです。接着剤をつけて少し経ってから、はがしても普通の紙のようにはがす時に破れたりしません。このシートの上で接着作業をやった後、まるめて捨てることが出来ます。900mmの幅で200メートル、厚みは0.01mmです。コロナ処理されていますが、寄木の接着には役に立ちません。価格も1巻き890円と安いので気兼ねなく使えます。今までに作った寄木の壺4個はすべて手元を離れたので、現在は在庫なしです。テックさんの工房にお正月はないので、5個目に取り掛かる予定です。
2009年1月2日(金)
シェラック
シェラックをキガタドットコムから買いました。キガタドットコムはオフコーポレーションのテクニカルアドバイザーである川口さんがやっているネットショップです。以前は砥石とかサンドペーパーも販売されていましたが、今はシェラックのみです。このシェラックという塗料は、国内のホームセンターなどでは売っていないので、アメリカから通販で買うか、キガタドットコムで買うかいずれかになります。今回は値段がリーゾナブルなキガタドットコムから買いました。使い方とかこの塗料の特徴などは、キガタドットコムのサイトに詳細に書かれているので、そちらを見て下さい。塗料として使えるようにするには、無水アルコールが必要です。薬局で買うことになりますが、シェラックよりアルコールが高価です。2カット、200cc、24gで作ってみましたが失敗です。量が多すぎます。大きな家具などに塗るには、沢山必要ですが、寄木の壺には量が多すぎました。50cc、6gぐらいで良かったと思います。保存は1か月はOKというが、1か月では全く使いきれない量です。寄木の壺に塗ってみた結果ですが、光沢がでていい感じです。今回のシェラックはブロンズですが、メイプルの白さが、変色せず白のままなのが気に入りました。オイル仕上げだと4枚目の写真のようにメイプルが茶色に変色して、寄木のコントラストが出せません。今後作る寄木の壺の外側の塗装はこのシェラックにします。内側はウレタンを使うことになります。
2009年1月1日(木)PartⅡ
寄木の本
日本語では寄木細工とか象嵌という言葉しかありませんが、旋盤を使って、寄木の壺などを作ることを、英語ではセグメンテッド、ウッドターニングと言います。日本語ではこれに当たる言葉がないと思います。アメリカにはこのSegmented Woodturningをやっている名人が何人もおり、現在では本とかDVDがいくつか出版されています。この人たちが普通のターニングではなく寄木の物を始めた時は、誰もやっていないので、適当な本がありませんでした。唯一下の写真の本があり、現在では名人と言われている人も、この本を参考に寄木の壺を始められたようです。古い本なので古本を購入しました。古本でも8,500円と高価です。アメリカの販売店が出荷したとメールで連絡してきました。成田空港の通関開始が1月5日なので、それ以降の到着になるでしょう。面白い内容があれば紹介させいて頂きます。
2009年1月1日(木)
瞬間接着剤(新製品)
瞬間接着剤の新製品です。タイトボンド初の瞬間接着剤です。従来から売られている物であまり困っていませんが、当然後から出てくるものなので、改良がされているという。まず粘度が4種類あります。Thin⇒Medium⇒Thick⇒GELという順に硬くなります。また2、4、8オンスと3つの容量を選べます。値段は従来品と同等です。特徴は下記の通り。

1、保存期間2年
2、3回精製しているので、高純度で安定している
3、強力な接着力:1インチスクエアあたり約1.8トンの強度
4、耐衝撃力:粘りがあり簡単にはがれない
5、使用温度:-15°~+95°
6、サラサラのThinは硬化促進剤が不要
7、容器の先端が詰まらない構造になっている
とこれが本当なら良いことばかりです。しかし手持ちがかなりあるので、在庫があるうちは購入しません。在庫がなくなれば、次はこれを購入したいと思います。


しかしこの様な新製品ではなく、とにかく安い物が欲しいという人にはWooden Wondersが廉価な瞬間接着剤を売っています。2オンスの物は普通$8ぐらいしますが、ここのは$4.58です。容量は0.5、1、2、8、16オンスと5種類あり、容量が増えると割安になります。16オンスの物は$25.75です。2オンスでは$3.22になります。まだ買ったことがありませんが、日本から購入できると思います。

注:1オンス≒28.3g
2009年1月31日(土)
夢工房DVD
1月の夢工房の新年会の時に、偏芯しないつなぎ箸の製作と一石二鳥のスプーン作りのビデオ撮影をやりました。DVDにして夢工房に来られる方に配るとのことで、DVDの編集を頼まれました。マルタの旅行があったので、中々着手出来ませんでしたが、やっと完成させることが出来ました。2つだけなので、編集時間は45分と短くなっています。小生が説明したスプーン作りは、良く言えばアメリカの最新の情報を紹介したもの。しかし悪く言えばパクリです。自分で考え出したものではありません。つなぎ箸は何度も作った結果見つけ出した、偏芯しない箸の作り方です。今回のDVDではつなぎ箸が目玉になります。一般の方に販売するのかどうか?夢工房さんに方針を聞いていませんが、材料代などの制作費用と送料を入れると、400円~500円で販売出来ると思います。販売する場合はこのサイトでまた紹介させて頂きます。
2009年1月30日(金)
球面切削治具使用リポート
この治具を使った方から、使用リポートが来ました。メールの内容を一部引用させて頂くと下記の通りです。
球体削り出しを試してみました。据え付けてしまえば球体削りは超簡単です。真球が出来ますし好きな大きさに挽けます。勿論 同じ大きさの球を作れます。新しいのでしょうが刃も良く切れて綺麗に削れます。この点ではとても満足です。

まだ慣れていないせいでしょうが固定機構に不満があります。
固定機構に不満の後には何が問題か細かく書かれています。内容を要約すると、この治具を取り付けるのに、テイルストックを外さないと取り付けることが出来ないことが問題である。確かに球を挽いた後、他の作業をする時は取り外さなければなりませんが、いちいちテイルストックを外すのは大変です。直接ベッドに取り付け取り外しが出来た方が良いというものです。写真の赤い矢印のプレートを丸くするとか、この板をひっくり返せば良いとか意見が出ています。一番小型の100mmの旋盤用は丸いプレートになっていますが、大きい方の2つは長方形になっています。この点も含めてVermecはどの様に考えているのか、メールで問い合わせるつもりです。返事が来ればまた紹介させて頂きます。

Vermecから返事が来ました。下のプレートの段のある方を上にしているとベッドの溝にはまって、回転させることが出来ないがひっくり返して使うと、べッドの隙間から指を入れて回転させ締め付けることが出来る。つまりテイルストックを外さずにベッドに、この治具を直接取り付けることが出来ます。取扱説明書には取り付けた後からしか書かれていませんが、取り付け方も書くよう要望するつもりです。
2009年1月29日(木)
Clean Turn Tools
クリーンターンツールズという名前で売られている、バイトがあります。クリーンという名前が付いているのは、このパイプ状のツールの刃の反対側に、掃除機などを接続してターニングをすると切りくずが吸い込まれて、周りに飛び散らないというものです。サイトに書かれている仕様は間違っていて、直径1.5インチ、内径1インチでロックウエル硬度60-62のM2スチールだと思います。ベベル角は35度になっていますが、好きな角度に変えて使ってくれといいます。アメリカでの価格は$78.95ですが、海外に送ってくれるかどうかは確認していません。このツールの特徴である切りくずを吸い込むのは、詰まることがあるようで、その解決方法もこのサイトに書かれています。円周が刃なので、切れなくなったら回転させれば良いので、1回のシャープニングで4回ぐらい使えそうです。使用者のリポートを見るとラフィングガウジとして使っている人が多いようです。下の写真で切り屑が見当たらないことにご注目下さい。もちろん切り屑が顔に向かって飛んでくることもありません。
2009年1月28日(水)
クラフトサプライのカタログ
クラフトサプライのカタログは、海外向けには現在、1冊$5で販売されています。アメリカ国内では無料ですが、海外ですので差があっても仕方がないと思います。最新のものが数部ありますので、欲しい方はメールを頂ければ、郵送します。入手するのにコストがかかっていますので、1部送料込、500円でお願いします。銀行振込の手数料も御負担下さい。
オフコーポレーションのカタログもNo,14で終了しています。ウエブサイトを充実させるので、そちらを見てくれと言うことでしょう。しかしぱっと開いてみれる、紙のカタログはいちいちパソコンの画面を見なくても良いので便利に使えます。パソコン人間の小生でも便利なので、すぐ手に取れる所に置いています。しかしこれがいけない。ついつい衝動買いをしてしまうのです。
2009年1月27日(火)PartⅡ
Robust Comfort Tool Rest
超硬合金をツールレストの上に溶接したものです。少々のキャッチングでは、ツールレストに傷が付きません。従ってやすりがけの必要もありません。逆にいうとやすりがけしにくい材質になっています。メーカーのセールスポイントは、①超硬合金でツールのすべりが良い。②レストに指を添わせやすいような、曲面になっている。③ポストからレストの上部がはみ出しているので、ボウルなどの内側でワークに近く設定できる。ガウジを置いてみると中々感じが宜しい。試しにレンチでツールレストの上部を叩いてみたが、傷はほとんど付かない。スキューなどのすべりが要求されるツールには良いかも知れません。230mm幅で$54.99でした。今回は送料を入れると7,000円で購入したことになります。なぜか今回の輸入分は輸入税が4,700円と高かった。その前は7,000円も取られたので、税関に不服を申し立てるつもりです。課税の基準が良く分からないからです。高額な物を輸入しても、税金が全く掛からなかったり、少額でも請求されたりしています。適当にやっているとしか思えません。
2009年1月27日(火)
インデックスアッタチメント
Vermecのインデックスアタッチメントです。間違って主軸のサイズがM30で送られてきたので、そのままでは取り付けることが出来ません。(Vermecにこのことをメールしたら、すぐに1 1/4 8TPIの物を送ってくれるという)とりあえずスピンドルアダプターがあったので、それを介して取り付けています。ベッドに本体を取り付け、ボルトで固定します。後は2か所ある、6角ネジを調整して、インデックスピンの位置を決めます。意外と簡単に位置出しが出来ました。ピンは簡単に抜け落ちないようきつめに穴に刺さるようになっています。インデックスアタッチメントに付属するプレートの穴の位置とVermecのチャックの後ろに付いている穴のピッチが違いますVermecにメールで問い合わたところ、チャックの方は内側に36個、外側に24個の穴があいている。これはチャックのバックカバーのネジ穴の位置からこの様にインデックスプテートと反対になっているという。従ってチャック用とインデックスプレート用では2種類のブラケットが必用になります。しかし穴のあいていないチャックでもこのインデックスアタッチメントを取り付けると、インデックス作業が出来るようになります。現在のレートだと13,400円ぐらいになります。取扱説明書は和訳したものがありますので、参考にして下さい。indexing2.pdf へのリンク
2009年1月26日(月)
トンプソンツール
朝青龍ではありませんが、マルタから帰って来ました。そうするとトンプソンのツールが郵便で届いていました。トンプソンのツールは根強い人気があります。今回は1インチのスキューも入っていたので早速糸引きをチェックしました。これはスキュー名人のプロがロングポイント側の角の面取りをしていないとクレームされ、それを小生がトンプソン氏に伝えたところ、改良したという回答を貰っていました。しかし現物を確認していなかったので今回チェックしてみました。トンプソン氏の約束通り、ロングポイント側の面取りがされていました。これをグラインダーで角を取ると黒い仕上げが取れてしまうので、視覚的に良くないと前述のプロは言います。ゴルフでは使用するドライバーの顔の形や色で、球筋が変わってしまうことがあります。上級者程この傾向は強くなります。弘法筆を選ばずというのは、ゴルフとウッドターニングでは当てはまらないようです。熱処理をする前に面取りをしておくと黒い仕上げのまま使うことが出来ます。なおショートポイント側は、従来通り大きなRが付いています。小生の使っているツールはすべてトンプソンになっています。初めて使った時は長切れすると思いましたが、今は何も感じません。たまにM2のツールを使うと、差を感じることがあります。面識のない方でもご希望があれば、輸入代行をしますので遠慮なくメールをして下さい。現在Vermecの製品については販売代理店の契約をしているので、小生経由でないと日本では、Vermecの製品を買えません。しかしトンプソンなどは、輸入代行をしているだけなので、誰でも直接トンプソンから購入することが出来ます。英語が出来る方は、送料も安いので直接購入されると良いでしょう。アメリカでは人気のツールです。自信をもってお勧めできます。
2009年1月25日(日)
Vermecから商品到着
マルタ旅行から帰宅するとVermecから商品が届いたことを知らせる、郵便局のはがきが入っていました。早速郵便局へ行って、引き取ってきました。今回到着したのは球面切削治具3台とインデックスアタッチメントです。球面切削治具はVL300用、VL175用それにVL100の3種類です。VL300用を旋盤に取り付けてみました。旋盤に合わせて、作られているだけの事はあります。ぴったりです。ベッドに簡単に取り付けて移動、固定が出来ます。円形のバイトは飛び出す量がつまみを回すことで、微調整が出来ます。3つの治具を並べると大きさの違いが歴然としていますが、価格は3台とも同じです。小型のものは少し安くても良いと思いますが、全部$325です。主軸の高さが125mmの旋盤では直径10mmから100mmの球が挽けます。300mmのVL300だと10mmから280mmになります。自分用が欲しくなってきました。
2009年1月24日(土)
エルスワースのディテイルガウジ
エルスワースのガウジの話の前に、Vermecのチャックについて少し書きます。チャックの全閉から全開まで30mmと短いのはなぜか聞いたところ、バッキングジョーが出っ張ると危険なので、短くしているとVermecから回答がありました。最近オフコーポレーションから発売されたロバートソービーのチャックもこのストロークは短いので、新しい設計の製品はこの方向なのでしょう。VM150のようにバッキイングジョーがチャックの外形からはみ出ないよう、チャック自体を大きくした製品もあります。これはチャックの爪のストロークを確保しながら、怪我もしにくい構造になっていますが、チャックが大きく重くなるのが欠点です。ついでに値段も高くなっています。どれを選ぶかはユーザーの自由なので、十分検討の上購入されるとよいでしょう。
エルスワースのガウジですが下の写真の下のスピンドルガウジのベベルを丸くして、写真の上のディテイルガウジにしています。この様にベベルを丸くすると何が良いのか?ボウルなど底の丸い物を挽く場合ガウジのヒールの角が、ワークに傷をつけてしまうという問題があります。ベベルが丸いと傷がつかないので、非常に具合が良いとのこと。現在マルタに滞在しているので、試すことが出来ません。帰国してから一度試してみたいと考えています。しかしこの様にベベルが丸いとベベルを感じながら挽くことが出来ないと思います。ベベル面が必要以上に長いボウルガウジは嫌いです。つまりガウジの溝が浅いものは、ベベルが長くなるので、使いずらいように感じます。しかしベベルを丸くすると、非常に短いベベルになってしまい、安定したカットが出来ないと思います。実際にシャープニンングし直して、やってみないと分からないでしょう。ガウジの名人が使いやすいと言っているので、一度試してみたいと思います。
2009年1月23日(金)
一石二鳥のスプーンの製作
夢工房の新年会でスプーンの作り方を説明しました。紙をはさんで2枚の板を接着し、中心軸でまずスプーンのボウル部分を挽きます。その後紙を挟んだところで2つに割って、軸を変えて柄の部分を挽きます。最後にスプーンのボウル部分の穴を挽いたあと、電子彫刻刀で仕上げます。柄の部分がまっすぐの形しか出来ませんが、ターニングでほとんどの所が出来るので、比較的早く作ることができます。作り方は下記の通りです。興味のある方は試してみてください。
一石二鳥のスプーンの製作.pdf へのリンク