真言宗智山派別格本山。京都智積院を総本山とする関東屈指の古
刹であり、高幡不動として広く知られています。関東三大不動の一つ
といわれており、初詣から始まり、毎月28日の縁日をはじめ、節分会、
萬灯会などの年中の行事に加え、境内地四千数百坪と、接続する山
林を合わせて三万坪からなる敷地に織り成される四季を彩る自然と
景観風情の中で、あじさい祭り、紅葉祭りなどの催しも行われていま
す。
高幡不動の仁王門は国の重要文化財に指定されています。昭和33年に改
修され重層銅板葺造り、寄木造りの立派な金剛力士の一対が左右に安置
されています。
現在の不動堂も昭和33年に改修されたもので、重要文化財に指定されてい
ます。 この不動堂は金剛寺を代表する建物で丈六不動三尊が安置され
ています。 ただし、この丈六不動三尊は平成12年から14年にかけて行わ
れた1000年ぶりの修復作業の際、不動明王像不在のため、平安後期の様
式を忠実に造立された身代わりの本尊として新たに創られた新丈六不動三
尊(新本尊 作:北宗像)です。重要文化財の丈六不動三尊は現在不動堂
裏の奥殿に安置されています。
不動堂の裏手にある朱色の建物が奥殿です。ここは高幡不動尊に伝承さ
れている数多くの文化財を保管、展示する堂で、重要文化財の丈六不動三
尊も安置されており参拝することができます。
新選組関係の資料として奥殿には、土方歳三書簡、土方歳三隊々旗「東
照大権現」の幟、中島登覚書写し、天然理心流佐藤道場使用の木剣など
多数が収蔵されており、展示室で順次展示されています。
高幡不動尊境内の奥まった所に大日堂があります。 大日堂は高幡山の
総本山で、土方歳三の位牌もここに納められています。堂内には平安時
代に造られた大日如来像が安置されています。
鎌倉時代様式の堂は昭和62年に終わった改修の際、復元されたもの
です。公開されている鳴り龍天井は有名。安置されている江戸時代の優
れた彫刻や、後藤純男画伯が描いた襖絵「桂林山水朝陽夕粧」も拝観で
きます。
土方歳三は今、弁天池入口で高幡不動を訪れる人々を見下ろすように
立っています。この像は平成7年、日野市ロータリークラブが郷土史家の
協力のもと歳三の姿を現代に蘇らさせたものです。
大師堂は、深い林に包まれています。多摩四国八十八カ所巡りの打
ち止めの霊堂です。五重塔のすぐ裏手にあるにもかかわらず、朱塗り
の派手な五重塔に比べこちらは対照的に地味なお堂です。木立に囲
まれ、お堂の後ろはすぐに高幡山になっていますから、昼なお暗くて
お堂の灯明が写真にも映し出されています。
宝輪閣は真言宗智山派の別格本山 高幡山明王院金剛寺(高幡不動尊
)の新札場。節分祭には上層の廂から福豆が撒かれます。