山梨県のほぼ中央を、その北端に聳える標高2475mの甲武信ヶ岳から発する笛吹川が流れ、流域には川浦温泉などの幾つかの温泉場が形成されている。中でも、最大は石和温泉郷で、笛吹川が形成した沖積平地上に温泉街が発展している。石和が温泉場として大きな飛躍をするのは、昭和36年(1961)にブドウ畑に掘削した井孔から泉温60℃の温泉が自噴したのが始まりである。今では宿泊施設数77、宿泊定員数9100人を擁する県内最大の石和温泉郷に発展した。ちなみに、その源泉総数は45(利用源泉数:自噴28、動力8、未利用源泉数9)、1分間当たり湧出量は自噴4590㍑、動力5200㍑となっている。

深雪温泉を訪ねると、先ず目に付いたのが玄関左脇の飲泉所。旅館に設けられた浴槽は全部で六つ。男湯は「柿の湯」と名付けられ、内湯と内湯に隣接する東屋風の屋根で覆った露天風呂とがセットになっている。女湯も男湯と同じで、「ももの湯」と名付けられ、内湯と内湯に接して露天風呂が設けられている。さらに「ぶどうの湯」と名付けられた貸切風呂がある。各浴槽に供給される温泉は「完の湯」と「熟の湯」の二種類。「完の湯」は1号源泉で、湧出温度50.8℃、湧出量(自噴)573㍑/分、pH(水素イオン濃度指数)8.23。2号泉を「熟の湯」といい、湧出温度36.0℃、湧出量(自噴)842㍑/分、pH8.50となっている。この二つを合わせて「完熟の湯」と称している。石和における旅館・深雪温泉を特徴付けるのは、何といっても豊富に自噴する「完熟の湯」の利用で、露天風呂の一角に架かる大きな看板に「自噴源泉「完熟の湯」の特性について」と題して詳しく説明されている。これは一読に値する。

深雪温泉

完熟の湯柿の湯

石和温泉郷・ 深雪温泉(完熟の湯)

埼玉県の秩父市近くにある三十槌の氷柱を見てから山梨県の石和温泉郷にある深雪温泉に行きました。時間的には楽なドライブ旅行です。

夕食

滝沢ダムは埼玉県や東京都の水道用水の開発と荒川の洪水調節などを目的として、水資源機構(前の水資源開発公団)が建設したもので、総貯水容量は6,300万m3、八ッ場ダムの約6割の大きさです。

三十槌の氷柱(みそつちのつらら)

完熟の湯ぶどうの湯

広瀬ダム

山梨市三富広瀬地区の渓流に沿った国道140線の両側は、ワラぶきの農家が密集した、のどかな谷間の農村でした。しかし、広瀬ダム建設にともない、先祖代々築いた長い歴史とともにダムの湖底へ長い眠りについたのです。広瀬ダムは富士川水系笛吹川を源とする、洪水防御、特定かんがい、上水道、発電などの役割を持つ多目的ダムです。この広瀬ダムの特徴は、石を積み上げただけのダム本体の姿です。これは、ロックフィルダムという特殊なダムで、大地震などにも耐える強度を持つ、石だけでできたダムです。

奥秩父の冬の名勝「三十槌の氷柱(みそつちのつらら)」は、岩肌にしみでる湧水が創り上げる氷のオブジェです。荒川源流の大自然の中にできあがるこの氷柱は1年で最も寒さの厳しい1月中旬から2月中旬まで見ることが出来ます。また、1月20日から毎夜行われるライトアップにより昼と夜で全く違った風景を楽しむことも出来ます。

完熟の湯ももの湯

滝沢ダム