今回使用した材料はケヤキの板です。大きなお皿を挽いた時にバンドソーでカットした4隅の切れ端です。上の結果を見て頂ければ一目了然ですが、スピンドルタップを使うときは必ず板目に垂直に穴をあけて下さい。それで80%は成功です。

板目
木口
Beall Spindle Taps
ネジ山の出来栄え
ネジを切る

主軸をロックしてテイルストックで押しながらスピンドルタップを木の中に入れてレンチで回します。同時にテイルストックのハンドルも回して、押しながら切ります。しかしタップが垂直に入れば良いだけなので、テイルストックでは強く押さないようにします。

主軸のサイズより1/8インチ(3.2mm)小さい穴をドリルであけます。材料の木をチャックで固定し、テイルストックにドリルを取り付けますが、注意すべき点は、板目に対して垂直に穴を開けます。木口に穴をあけても、上手くネジ山が切れませんので、穴をあける前に木目の方向を十分にチェックして下さい。ドリルは1 1/8"の物をクラフトサプライから購入しています。
 もう一つ注意することは穴の深さです。スピンドルタップのネジ山の一番高いところはネジ山の真ん中あたりにありますので、タップの先の方では十分なネジ山は切れません。その辺りを計算の上、必要な穴の深さを決めます。下の写真では主軸の長さを測っています。

まとめ

このスピンドルタップを使うコツは、1/8"(3.2mm)小さい穴を板目に垂直にあけることで、これが出来ればほぼ成功と言っていいでしょう。決して木口には穴をあけないようにして下さい。使い方は色々考えられます。ボウルのバフ、旋盤にサンドペーパーを取り付ける、ジャムチャックなど色々あります。持っておられない方は購入を検討されると良いでしょう。M30x3.5については国内でタップを売っているので、入手することが出来ます。中古品を探すと安く買えます。

主軸にはネジ山が切ってありますが、ここに取り付けることが出来るのは、チャックとかフェースプレートだけではありません。木片に穴をあけネジを切れば、主軸に取り付けることが出来ます。そのためには穴をあけるドリルとネジを切るタップが必要になります。

板目にネジを切った場合のネジ山です。非常に奇麗なネジ山になっています。しかし底の方を見るとネジ山が切られていません。タップは底に当たるまで回しましたが、タップの先の方は切れない訳です。

木口に穴をあけてネジを切ったものです。ネジ山がくずれ落ちて非常に出来の悪い結果となりました。

主軸サイズとタップ

小生の旋盤の主軸は1 1/4"x8TPIですが、Beallではこの他に1"x8TPI、M33x3.5の3サイズのスピンドルタップを販売しています。

穴をあける