2012年9月5日

三菱グラインダーの整備

ベアリング交換

ベアリングプーラーでベアリングを取り外します。特に問題なく抜けました。右側のベアリングは特にひどい状況です。

清掃

ベアリングを抜いた状態のローターシャフトです。

鹿児島県の方に頼まれてインバーターで回転数を調整出来るグラインダーを組み立てることになりました。例によってYahooのオークションで三菱の両頭グラインダーを落札しました。左右の砥石は使えない物が付いているので、新品を買って取り付けることになります。現物が届いたが、思った以上に汚い。油が付いて固まっているようです。これは削り落とすしかないが、まずはベアリングの交換が必要かどうか判断する必要があります。

砥石のバランス

新しく買った砥石のバランスがどうなっているか調べてみました。ツールレストを2つ並べて水準器を置いて水平を出します。その上に真鍮のシャフトを通した砥石を置きます。砥石はバランスが取れていないと重い位置を下にして止まります。その状態で重い部分の反対側の12時の位置に鉛を貼って、90度回して手を放します。バランスが取れると、砥石は回転せずに止まります。90度ずつ4回回転させ、砥石が回転しなくなれば、バランスが取れたことになります。鉛はセロテープでとめて位置を調整します。バランスが取れれば、後は瞬間接着剤で固定します。

モーターからの配線が古くて絶縁の被服が駄目なので、新しい線に交換しました。

元通り左右のベアリングケースを取り付けネジを締めます。

掃除が終わったのでベアリングを挿入します。ベアリングの内径と同じ径のパイプを当てて叩き込みます。ベアリング押さえの挿入を忘れないようにします。

インバーターに接続して回してみたが、ベアリングの状態が良くわからない。砥石を外して手でシャフトを回してみるとゴロゴロという嫌な音がします。これは間違いなくベアリング交換が必要な状態です。早速分解してローターを取り出しました。モーターのシャフトは木槌で叩きます。簡単に外れました。

整備完了

グラインダー本体は清掃、ベアリング交換、砥石交換が終わりました。手持ちのインバーターを接続して回すと問題なく回転しました。ベアリングを交換したので静かです。

端子盤が無いので、グラインダーの後ろ側にタップを切って4mmのネジで取り付けました。

ケースに着いた油とサビは出来るだけ落としましたが、完全ではありません。これぐらいで終了としました。塗装をする元気がありません。

砥石の押さえも旋盤に取り付けてワイヤーブラシでこすりました。これでかなりきれいにサビを落とせました。

ローターを旋盤に取り付け、回しながら錆を取りました。

外観に比べて固定子巻線は綺麗です。エアーを吹いて掃除をしました。ベアリングは予想通りひどく焼けています。2個目はあまり焼けていませんが、この様な場合は2個とも交換します。ベアリングの型番は6303Zです。どこでも売っている標準品です。