2011年12月16日

こちらはVicmarcの製品です。たぶんこれらの商品をすべて買って持っている人は日本では居ないと思います。なぜかって?それは小生が持っていないからです。

Oneway

チャックの爪は木の中に食い込みませんが、ドライブセンターの代わりとして使うことができます。チャックの爪を開いた状態でワークをテイルストックで押してチャックの爪に押し付けます。チャックの爪の面は平らなので、ワークの片面は少なくとも平らである必要があります。回転センターでワークの中心を押します。この押し付ける力で、ワークは回ります。押す力が弱いとスリップしますが、強く押せば問題なく削ることができます。この状態で概略丸くして、つかみしろを作ります。チャックでつかみなおすと芯が少しぶれますが、粗挽き状態だったのでこれで最終的な形に仕上ればよいことになります。

色々な種類のドライブセンター

こちらはOnewayのチャックに取り付けるタイプの製品です。小生は持っていませんが、井上方式がベストです。なんせ金がかからないことはよいことです。

これは爪の長さをネジで調整できるようにしたものです。あまり有効に使えていません。買う前によく考えるようにしましょう。

ドライブセンターは主軸に挿入して、先端の爪でワークを回すものです。主軸に挿入するのでチャックがついていると、取り付けることができません。そこでチャックを主軸に付けたり外したりする必要が出てきます。しかし上級者にはこの作業が面倒なので、チャックをつけたまま、ドライブセンターを取り付けたり、チャックをドライブセンター代わりに使ったりします。今回はこの禁じ手も含めて色々なドライブセンターを紹介します。
手持ち一覧

現在7種類のドライブセンターを持っています。当然ですが、要らないものが4つあります。普段は下の物の中から3つぐらいは使っています。よく使うのはチャックに取り付けるタイプの物と4爪ですが、井上方式が有効だと分かったので、1つあれば十分ということになります。

これはチャックに取り付けることができるドライブセンターです。チャックでくわえることができるようになっているので、チャックを主軸から外さないでドライブセンターを取り付けることができます。センター間でつかみしろを引いた後、チャックでそのままくわえることができるので、便利に使っています。爪が小さいので、駆動力が小さい。大きなワークではスリップするのではないかと心もとなく感じます。

4爪ドライブセンター

爪が4つある標準的なドライブセンターです。小生は大小2つ持っています。旋盤を買うと一つ付いてきますので、新たに買う必要はあまりないでしょう。

Vicmarc
チャックの爪をドライブセンターとして使う

このチャックにドライブセンターを取り付けると何が便利かといえば、この状態でチャックのつかみしろを作ることが多くなります。つかみしろが出来たら、そのままチャックを緩めてドライブセンターをはずし、ワークのつかみしろをつかんで締め付けます。チャックを主軸に付けたり外したりする必要がなく非常に作業がスムーズに流れます。

主軸に挿入するのではなく、主軸にねじ込むタイプのものです。真空チャックのアダプタなどを主軸に取り付けている場合は便利です。しかし爪が大きすぎて使いにくいです。

井上方式

これが今回話題の中心の井上式ドライブセンターの保持方法です。ドライブセンターにはテーパーがついており平らな面がありませんが、小生手持ちのVicmarcのVM100に取り付けてみました。まったく問題なく取り付けができました。芯も出ています。これは便利な方法です。新たに何かを買う必要もなく、手持ちのドライブセンターを取り付けることができました。試にワークを取り付けてみましたが、何の問題も見つけることができませんでした。井上先生はメーカーが推奨していない方法というが、危険なこともなく簡単に実現できますので、皆さんやってみてください。

これは4爪ですが、ワークが細いものに使います。多軸ターニングの時も便利に使えます。

これは2爪のドライブセンターです。4爪ではうまく食い込まないような傾いた面に上手く食い込みます。