2011年12月7日
ドライブセンターを叩き込みセンター間で挽きます。取っ手の部分がツールレストに当たらないように注意します。
ククサは取っ手が付いているので、すべてウッドターニングで仕上げることが出来ません。器の内側と底はターニングで仕上げますが、そのほかの部分はサンドペーパーをかけて仕上げることになります。従って出来るだけ最終的な形まで、バンドソーなどで切ってしまいます。どの様に切るか型紙を木のブロックに貼り付け穴をあけたり切ったりしました。チャックのつかみしろを取るため、下側は図面より長くしました。
「ククサ」は、“バハカ”と呼ばれる白樺の幹にできる瘤(こぶ)で作られます。“バハカ”は北極圏に位置する「ラップランド地方」特有の自然によって作り出されます。夏の1日中太陽が沈まない白夜、激寒の冬、オーロラの光など。ラップランド地方の遊牧民族「サーメ人」はこれら厳しい要素を取り除くある「洗礼の儀式」を行い、飲む楽しみへと変えていきます。洗礼の儀式とは・・ 「ラム酒またはブランデーを注ぎ、はるか北極星に思いをめぐらし、貴重な液体をすすりながら、自然への語りかけをククサを通じて聞きなさい」そして、塩味を感じたら儀式は無事終わるとのこと。
そのククサを作ってみました。
底を仕上げるにはまな板チャックを使います。チャックを広げる方向にして固定します。芯押し台でセンター間の時に付けた穴を押すと、完全に芯が出ます。
ガウジで仕上げた後、サンドペーパーをかけます。
スピンドルサンダーで大体の形を作った後、後は手作業で仕上げます。
内側と底が挽き終わりました。外側と取っ手はサンドペーパーで仕上げますが、最終的な形に近づけるためバンドソーでカットします。
チャックはカップが割れない程度に爪を広げているので、途中までは芯押し台で押しながら挽いていきます。最後は芯押し台を外して仕上げ、サンドペーパーをかけます。
カップの内側を挽きますが、ドリルで下穴をあけた後、フォスナービットで大きな径の穴をあけます。一度にあけようとすると煙が出ます。小生の工房では火災警報器が作動するので、煙は厳禁です。
大失敗です。形がストレートになってしまい、ククサと言うには無理があります。カップの上下は曲面にしないと駄目です。白樺のコブ材でもありません。2個目を作る時はククサの形になるようにします。これでは単なるコーヒーカップです。割れが入っているので漆を塗らないと使えないでしょう。ガラス塗料では割れの大きなものは水漏れが止まりません。
まずつかみしろを作ります。その後チャックでつかみ直します。大形旋盤なので取っ手のあるアンバランスなワークですが、振動は殆ど出ません。1000RPM以上の回転数に問題なく出来ました。
取っ手の穴の部分をボール盤であけました。四角いブロックの状態だと穴をあけやすいので先にあけます。貫通させる必要はなく、取っ手の部分に穴があけばそれでOKです。その後バンドソーで図面に従って形を作っていきます。カットにはバンドソーを使っています。