2011年11月10日

小さい口の壺の製作

完成しました。材はパドックす。

完成

接着剤を塗って蓋を押しつけます。

穴掘りツール

穴掘りツールはジャミーソンの物を使います。レーザーが付いているので、壁の厚みを測定しながら挽けるのが便利です。キャッチングしないよう第二刃物台はゲート式になります。ツールのシャフトが水平より少し刃先が下がるよう、水準器を使って合わせます。刃先はワークの中心に来るよう微調整します。これらの調整は厳密にやる必要があります。この調整が終われば後は、無神経にけずっていくだけです。

2つの穴をあけ終わりました。

壺の外側の形を作っていきます。チャックでつかんでいる側は太いままにします。内側を削ってから壺の上側は仕上げます。

壺の底になるところを小さく丸くした後、パーティングツールで切り離
します。底のふたになる部分です。切りしろを少なくする為、ナローパ
ーティングツールを使います。

製作開始

センター間でワークを回してラフィングガウジで丸くした後、スピンドルガウジでつかみしろを作ります。チャックでつかみ直します。チャックでつかんだ方が壺の上側になります。

右の写真の様な口の小さい壺を挽こうとすると、非常に細いツールを使うことになりますが、ツールレストからの飛び出し量が大きいので、細い刃物では挽けません。内側をくりぬかずに、ドリルで穴をあけるだけだと非常に簡単にできます。しかしそれでは面白くないので、底に穴をあけてそこから掘りました。底のふたは底の部分の木から切りだして使います。こうすることで木目が通ってふたをしているのが、簡単には分かりません。それでは作り方を説明していきましょう。

真空チャックでつかみ直して上側を挽いていきます。

底をスピンドルガウジで平らにした後サンドペーパーをかけています。

壺の奥の方を挽こうとするとシャフトが振動します。太いシャフトに交換して挽いていきます。

割れが出ています。ここまで来て捨てるわけにはいかないので、瞬間接着剤で補修します。

レーザーの光は刃先の5mmぐらい先に当たるよう調整します。壁の厚みが5mmになると光が壺の上に当たらず床に当たるようになります。壁が薄くなったら、薄く削り壁の厚みを微調整します。

底にドリルで穴を開けます。蓋になる板の直径よりも少し小さい穴にします。これぐらい大きいと穴掘りツールを楽に挿入できます。口の方の貫通口の一緒に開けておきます。つかみしろに届く深さになります。

底にふたをします。ぴったりになるように穴の径を調整します。木目を合わせてマジックインキで印をつけます。

内側は挽き終わりました。