2011.04.03

治具完成
DIYグラインダーの場合

治具は簡単に作れます。下の写真はダイヤモンドホイールを取り付けたところです。アルミボディのダイヤモンド砥石でもバランスはずれています。2個の鉛のバランサーの位置を変えて砥石が、90度回して手を離しても、その場に留まるようにします。90度ずつ4回回してその場に留まればバランスが取れたことになります。砥石は常に重い部分が下になるように回転します。

ベアリングを使ったバランサー

木の台を作って両側にベアリング受けを置きます。ベアリングを置く台はターンニングで四角い板に穴をあけます。それを半分にカットすると作ることが出来ます。

グラインダーの砥石は高速で回っています。車のタイヤでもバランスを取っていないと高速で走ると、ハンドルがブレたりします。新車を買うとメーカーですでにタイヤのバランスを取っているので、問題ありませんが1万キロも走ればバランスが狂ってきます。

ツールをシャープニングするグラインダーの砥石のバランスを取っている人は少ないと思います。ドレッサーを使って砥石を真円にすれば、バランスは取れると思っていませんか?残念ながらそれだけではバランスは取れません。砥石の重心位置が円の中心にあれば問題ないのですが、実際は周辺にずれています。つまり芯の出ていないワークをウッドターニングしているようなものです。旋盤が振動するのと同じように、グラインダーも振動します。当然ですが重量のあるグラインダーの方が振動が小さくなります。この点で重量のあるグラインダーの方が有利ですが、砥石のバランスを取らなければ五十歩百歩です。小さな振動によって、砥石面が前後に振動します。ご自分のグラインダーにガウジのベベルを当てて下さい。コンコンコンと小さなバウンドが出るようでしたら、砥石が真円でないか、振動をしていることが考えられます。グラインダーを止めて真円かどうか手で砥石を回して調べて下さい。真円になっているなら、バウンドする原因は砥石のバランスがずれていて振動しているということになります。

解決策は砥石のバランスを取ることです。そのやり方について色々やっていますが、完全完璧な方法が見つかっていません。今回紹介するベアリングを使う方法は、以前紹介した方法より良くなっています。

色々なバランサー

小生だけがこの様なバカなことをやっているのかと、心配になりネットで調べると世の中にはバランスを取る治具が沢山存在します。バランスを取ることが重要であることを証明していると思います。写真を見ると砥石を固定するシャフトは非常に精度の高い物が必要でシャフトを乗せる台も接触抵抗を出来るだけ減らす努力がされています。砥石のバランスがずれていると重い部分が下になるように回転しますが、少しのズレでも検出できる治具であるべきです。重い部分が下になるので、反対側にそれをキャンセルする重りを付けることになります。少しのズレでも検出できる治具があれば、砥石のバランスを完全に取ることが出来ます。

グラインダー砥石のバランス

小生の様に日本製のグラインダーの場合は鉛のバランサーが付いていますが、アメリカで販売しているDIY用のグラインダーではバランサーが付いていません。その場合は下の写真の様に、バランサーを作るか、付属の砥石を押える板に穴をあけて、バランサー代わりにすることが出来ます。大きくバランスがずれていると、押え板に穴をあけたぐらいではバランスは取れません。その場合は鉛の板をグラインダーに接着剤で取り付けるという方法もあります。