シャープニング完了です。ツールに取り付けるところが丸くなっている場合もこの様な治具に取り付け、四角い刃材を丸く成形していきます。温度が上がりすぎない様砥石には強く押し付けないようにして下さい。砥石は#46の方が#80より発熱が少なくなりますので、荒い砥石を使ってください。もちろんHSS用の砥石を使う必要があります。

2011.03.28

各社穴掘りツール

下の写真はJamiesonのツールから刃先を外したところです。上が純正の刃で下が、カットされたENCOの刃です。

切断した側は変色するので、反対側を刃先として使います。

ENCOのHSSカッター(穴掘りツール用)

穴掘りツールの刃先は色々な物が使われています。穴掘りツールの場合はツールレストから飛び出し量が多いので、刃先の抵抗を少なくする必要があります。スクレーパー型の刃先の場合は3/16インチ(4.8mm)ぐらいの細い物を使っています。これはリング型のカーバイドカッターよりは値段が$5前後と安いのですが、さらに安い物を見つけました。その廉価なENCOのカッターを購入しましたのでシャープニングして使えるようになるまでのところを説明します。

刃先は細くて短いので、指でつまんでシャープニングをやろうとすると砥石で指を擦ってしまう恐れがあります。そこで刃を取り付けてシャープニングをする治具が売られています。下の物はWoodCutの治具ですが、初心者の頃に買ったものです。しかしこの様な治具は買わずに自作して下さい。簡単に出来るはずで木で作っても良いと思います。

研いでみる

切断するとHSSとかCo5といったマークが片側にはなくなるので、混ぜないように袋に入れて保管します。

高速切断機を使って2等分しました。切断するところにマジックで印を付けて、付属のバイスで固定します。細いので数秒で切れます。

2等分する

これはJamiesonの穴掘りツールの刃先です。3/16”角で長さ1 1/4"のHSS材です。1個$5.95で売られています。

テーブルを希望のベベル角になるよう調整します。治具をテーブルの上に乗せて先端が円形になるよう研いで行きます。治具は丸いので少しやりにくいが、問題なく出来ます。治具は新しく作る場合は底が平らな方が良いでしょう。

ENCOスクエアーツールビット到着

これが到着した3種類の刃材です。一番上がHSSでM2相当のもので1本$0.90です。中段がコバルト5%含有の物で$1.68/本です。下段はコバルト10%の物で$2.51/本です。長さは2 1/2"なので2等分して使います。従ってHSSの物は$0.45/本と非常に廉価に購入できることになります。送料を入れて100円ぐらいでしょう。

これはTrent Boschの穴掘りツールです。交換用の刃先はちょっと高くて$8です。この様に丸い刃でも角材をグラインダーで加工すればツールに取り付けて使えるようになります。刃物の形を変える#46程度のグラインダー砥石があれば作業がはかどりますが、#80でも出来ないことはありません。

Hunter toolsの様にリング状のカーバイドカッターが、市場で沢山販売されています。リングを斜めにワークに当てると非常にきれいにカットできるというのが特徴です。またカーバイドなので非常に長切れして、頻繁にカッターの交換が必要ないと言います。まず値段ですが、$20と非常に高い。さらに長切れすると言うが宣伝程ではないと思います。切れなくなったら交換するしかありません。その点上記の2つのツールはスクレーパー型の刃先なので、研ぎなおすことが出来ます。短くなって使えなくなるまで相当長く使えます。刃先の値段も$5対$20です。従って小生はスクレーパー型の穴掘りツールを、新しく買う人にはお勧めしています。