良く見えないかも知れませんが、ホーニングした後です。
2011.03.01
心響太鼓さんのバフホイールの増設。↓
ガウジの溝にぴったり合うようにします。
ガウジとスキューを使って太さの違う山を2つ作りました。3/8"と1/2"のガウジ用です。
ガウジのホーニングはなぜ必要か分かるでしょうか?昔の鍛造のガウジと違って、近年のガウジは鉄の丸棒からフライス盤を使って、ガウジの溝を掘っていきます。もちろん焼き入れをする前の柔らかい鉄ですので、問題なく削ることが出来ますが、フライス盤のドリルの刃の跡(ミルマーク)が出来てしまいます。手持ちのガウジの溝を見て下さい。細い筋が入っているはずです。ガウジのベベル面を砥石で研いだとしても、内側の筋の山の部分では刃先が太くなってしまいます。谷の部分は鋭くなりますが、山の部分が鋭くなりません。従って、ガウジの溝の部分をホーニングして、平らにします。そうすると谷の部分だけになって、刃先の全面が鋭くなります。
この作業は一度やっておけば、やった部分は平らになるので、ガウジが短くなるまで再ホーニングは不要ということになります。手持ちのガウジを纏めてやってしまえば良いでしょう。これはシャープニングで出来たバリを取るためのホーニングではありません。
トルメックのホーニングコンパウンドをMDFのホイールに塗ります。当然ですが、グラインダーは逆転させます。正転でやると大けがをしますので、絶対にやらないで下さい。エリさんの工房ではグラインダーを逆転させていませんが、グラインダーの反対側からグラインダーにアクセス出来るようにしていました。この場合はスイッチをグラインダーの裏側にも取り付ける必要があります。
ホーニングした後は黒くなります。コンパウンドで鉄が削り取られ、鉄の粉が黒くなってホイールの上に残っています。
旋盤に取り付けて使っていた、ホーニングホイールをグラインダーに取り付けることにしました。アンカーボルトの外形は22mmぐらいなのでドリルで穴をあけた後、アンカーボルトに取り付けます。固定方法は瞬間接着剤です。
心響太鼓さんはグラインダーのシャフトにねじ込みバフ布を取り付けるアダプターをジュラルミンで作っておられます。小生にはこのようなアダプターの製作は出来ないので、何か良い方法がないか考えたところ、本体打ち込み式メネジアンカーを利用する方法を思いつきました。
リチャードラッファンの本では150番のサンドペーパーを棒に巻きつけて、前後に動かすと溝の筋は綺麗になくなると書いてあります。150番から目の細かいサンドペーパーに上げていけば完ぺきだそうです。小生は試していませんが、MDFのホーイールを作るよりは簡単なので、ホイールのない人はこの方法を試してみてください。
取り付けが終わったMDFの円盤です。若干左右のブレがありますが、この状態でMDFを挽き直すので、問題ありません。
念のためグラインダーに取り付けてみたが、砥石を問題なく固定できます。グラインダーでアンカーボルトの本体の2か所を平らにして、モンキーレンチで締め付けることが出来るようにした。アンカーボルトの長さは先端の細い部分を除くと55mmありました。これだけあればホイールを取り付けるスペースが取れるでしょう。