2011.02.16

旋盤各部

突き棒とスパナを立てるポケットが付いています。勿論本体を固定するボルトは上から挿入できます。

付属品はフェースプレート、ドライブセンター、回転センター、突き棒、ツールレスト2本、スパナ、取扱説明書(英文)と一般的な物です。

2010年44週の製造です。44週は11月の1日の週になります。

DELTA 46-460ファーストインプレッション

綺麗な仕上げです。中国で作っていると思ったがMade in Taiwanと書いてあるので台湾製でした。高級感がある塗装、メッキ類です。神経質な人でも合格を出すでしょう。

小型の旋盤ですが、実際に挽いてみると小型旋盤であることを感じさせません。ヘッドストック、ベッドなどがしっかり作られているからか、振動が少ないように感じました。小型旋盤でもこれは重要なことだと思います。直径18pのボウルですが、問題なく挽けました。1馬力のモーターは、刃を深く入れても、回転が止まるようなことはありませんでした。この直流モーターはパワフルです。小生愛用のボウルガウジを持っていきましたが、柄がVL300に合わせて長いのでベッドに干渉します。小型旋盤では柄はもう少し短い方が使いやすいでしょう。

スイッチ

ベルト架け替え

レバーを下げてテンションを緩め、ベルトを架け替えます。特にやりにくいことは無く比較的短時間で架け替えることが出来ました。

総評

この旋盤はWoodCraftで現在安売り中で$509.99≒43,350円です。しかしアメリカから個人輸入した場合の送料を入れると2倍ぐらいの値段のなってしまいます。この点が唯一の問題点と言えば、問題点になります。国内の販売店が扱ってくれれば、値段はもう少し安くなるのではないでしょうか?今回TNさんのご厚意で実際に使わせて頂きましたが、使っていて特に不都合なところは見当たりませんでした。ヘッドストック、ベッドががっちりしており、その点が特に好印象です。最低回転数も250RPMが選べるので、芯のずれた材料を取り付けても挽いていくことが出来ます。逆転出来ますので、付属のフェースプレートは緩み防止で押しねじが付いていました。仕上げ、メッキも綺麗で高級感があります。回転数表示が付いておれば100点満点をあげることが出来ますが、今回は90点とします。10点マイナスの理由は高い入手コストです。

千葉県いすみ市のTNさんがデルタの46−460という小型旋盤を購入されたと連絡があり、早速試し挽きをさせて欲しいと頼みこんだ。すぐに了解を頂いたので、小さなブラックウォルナットのボウルを挽かせて頂いた。デルタのミディは2種類あって、3段プーリーとバリアブルスピードを組み合わせた、46−460と5段プーリーの46−455があります。それぞれ1馬力と3/4馬力のモーターが付いており、TNさんが購入されたのは1馬力、バリアブルスピードの46−460の方です。チャックなども一緒に購入して、送料を入れると11万円弱だったそうです。それでは詳しく見ていきましょう。

運転ー停止のスイッチは赤い色の物ですが、切るときは押す方向なので素早く切れます。正転ー逆転スイッチも問題ありません。左の数字の書かれたノブで回転数を調整します。これも特に問題なし。

操作性
小型の木工旋盤の回転数の調整はPWM制御(Pulse Width Modulation)されています。モーターを効率よくドライブ出来、パワートランジスタの電力ロスが少なく、発熱も抑えることが出来ます。AC120V入力ですが、一旦直流にしてからパルス波に変換しています。レーザーを反射テープに照射して回転数を測定するレーザー回転計で回転数を測定しました。

センター間の芯ずれは20pぐらいの棒をチャックに取り付け削ってみないと分かりませんが、ドライブセンターと回転センターを直接合わせてみましたが、殆どずれていませんでした。

回転数
インデックスピンは24ポジションで、ばね式のロックピンが付いています。これはVL300などの大型旋盤の装備とまったく同じです。

なぜか回転数が低い方にシフトしています。入力電圧はアメリカ仕様なので60Hz、120Vです。電圧だけはステップアップトランスを使って120Vに昇圧しましたが、周波数は変えることが出来ないので50Hzのままです。これが原因で回転数が仕様通りにならないのかも知れません。実測の回転数を見ると、中速が516−1770RPMになっています。通常はこの位置にベルトをかけておけば、旋盤に装備されている回転数調整ノブを回すだけで使えるでしょう。大きくて芯の出ていないワークを取り付けるときは低速にすれば良いでしょう。225RPMと回転数が低くできることは、芯が出ていないワークを取り付ける場合は、非常に有効で直径12.5インチまで挽けるこの旋盤を最大限に活用できるでしょう。この旋盤の回転数は225RPMと低い回転数に出来ることと、回転数の調整幅が広いので、この点では合格です。電源電圧を100Vで使っても少し回転数が下がるだけで問題なく使えます。つまりステップアップトランスは不要と思われます。

  仕様  実測 
低速   250-750  225-733
中速 600-1800  516-1770
高速 1350-4000   1093-3607
挽いてみる

ツールレストは6”と10”の物が2つ付属します。高さ調整も問題なく出来ます。ロックもしっかりできて合格です。

テイルストックもがっちり出来ており、しっかりワークを押すことが出来た。