今回は旋盤の上で塗装をやることにしました。もちろん回転数は40RPM程度に出来るインバーター付の旋盤でないとできません。底をまな板チャックで傷がつかないようにくわえます。芯を出すためビアグラスのカップ部にぴったりのコーンを使って押しながらチャックを締めていきます。もちろん最初はチャックは緩めておきます。これでほぼ芯を出すことが出来ます。

水漏れがあるので、ビアグラスの内側だけをウレタン塗装することにしました。塗料の偏り、タレなどを回避するため、ワークを塗装中に回転させます。40〜60RPMぐらいで回せば均一に塗ることが出来ます。今回は旋盤の上で塗装しましたが、ギアモーターを使って専用の回転台を作っておくと小物の塗装に便利です。夢工房さんでは独楽をウレタンにザブ漬けしてから回転台に乗せて回しておられます。もちろん塗料が固まってくると回転させる必要はありません。

ガウジで外側の形を作っていきます。

バンドソーで必要な厚みに材料のパドックを切ります。端面にコンパスで円を書いて中心を求めます。中心をドライブセンターと回転センターで両側から押します。

パドックでビアグラスを挽いてほしいという希望がありやることにしました。まずどのような形にするかが問題です。ガラスで出来たビアグラスを見てみると色々な形の物があります。最終的に下の写真のデザインに決めました。

ウレタンを外側に塗らないのは、塗料を塗らない方が手触りが良いからです。内側にウレタンを塗ってから水を入れてみましたが、水漏れは止まりました。

ライトを当てて乾燥を早めています。下の写真をクリックすると回転している動画を見ることが出来ます。

回転数は40RPM程度にしました。塗料がベッドの上に垂れると困るので、紙を敷いています。

あまり塗料はたっぷりつけずに数回に分けて塗っていきます。

ウレタン塗装

サンドペーパーをかけて完了です。

ビアグラスの高さは17cmで内側の深さは14pあります。ガウジでは底まで掘れないので、少し大げさですが穴掘りツールを持ち出しました。

直径の大きいビットに替えて、途中まで穴をあけます。

フォスナービットで穴をあけます。例の発熱が少なくて切りくずが詰まらない刃です。

2010.12.07

外側にもサンドペーパーをしっかりかけます。手でサンドペーパーを持っていると筋が入るので、例のごとく240番からパワーサンドに切り替えました。

次にチャックから外して底を仕上げます。もちろん直径が小さい(7cm)のでまな板チャックを使います。芯押し台を併用しながら底を仕上げます。

ビアグラスの製作
完成

水を入れると450ccも入りました。しかし気になっていた割れの部分から水漏れが起きています。乾燥させた後内側にだけウレタンを塗ることにしました。

中心の部分は最後まで残して芯押し台で押しながら挽いていきます。まな板チャックは金属の爪で直接がっちりくわえている訳ではないので、常に外れる危険性があることを認識しながら作業を進めます。特に今回は淵がすぼんでいる形なので、気を使う必要があります。しかし最後は芯押し台を外して仕上げます。勿論ガウジを研いでから最終削りをやります。飛ばすことなく完了しました。

内側が挽き終わったらサンドペーパーをかけます。手を突っ込んでサンドペーパーをかけることが出来ないので、底の方は棒にサンドペーパーを巻きつけてサンドペーパーをかけました。

チャックでつかみ直します。

材料の準備
ビアグラスのデザイン

ガウジで丸くした後スキューでつかみしろを作ります。