2010.12.02

RIKONのミニ旋盤
旋盤を買うときのチェック項目

スチールシティの場合は下の写真の様にずれていました。しかしVL300は何もしなくても完全にあっています。さすが高級旋盤です。

この旋盤の場合ベッドの端面にヘッドストックをボルトでとめています。精度の出ない構造です。

Model 70-100
仕様比較
M305

WoodFastは南オーストラリアにあるメーカーで、木工旋盤、バンドソーなどの木工機器の製造を行っています。ウッドターニング上手さんではM305という旋盤を売っておられます。廉価な割には使っている人の話を聞くと特に問題もなく、良い買い物をされたということになります。この旋盤はアメリカではRIKONというブランドで売られています。ウッドターンング上手さんで売っているモデルは塗装色が黄色ではなく白です。アメリカで売られているRIKONモデルのベッドは緑色の塗装がされています。この旋盤に新モデルが現れました。

1、回転数の調整が可変出来るバリアブルスピードのもので、最低回転数が200RPM以下に出来ること。
可変速といっても直流モーターを使ったものは、ベルトの張り替えと併用になるので、出来ればインバーター式のベルトの張り替えの必要のないモデルが良い。最低回転数は小型の旋盤だと200RPM以下でなくても良いが、出来るだけ低い回転数になるモデルが良い。芯の出ていないワークを旋盤に乗せた時に回転数を落とせないと、振動で挽くことが出来ません。

2、ベッドは一体型で太くてがっちりしたものが良い。
上記のスチールシティの旋盤の様にベッドの端面にヘッドストックを取り付けたようなものは買わない方が良い。

3、ヘッドストックとテイルストックはがっちりしていて、ベッドとの接触部分は出来るだけ広い面積の物が良い。
上記の70-200(M305X)はこの観点から言えば良い旋盤です。

4、世の中の標準の主軸のサイズとモーズテーパーであること。


5、ツールレストはがっちりしていて剛性が高いこと。

6、スピンドルロックは丈夫であること。

センター間が合うようにするためベッドをとめているボルト4つを緩めて必要なところにスペーサーを挿入しました。その結果センター間が合うようになりましたが、旋盤はこの様な構造ではなくベッドの上にヘッドストックをねじ止めすべきです。WoodFastの旋盤は、問題のない構造になっているのでセンター間が合わないという問題は少ないのでしょう。国内で販売されている旋盤でセンター間が合わないので、クレームすると、旋盤を新しい物に交換してくれた。国内の販売店だから良い対応と喜んでいたが、しかしその交換品も駄目だったと、北陸のウッドターナーが言っていました。その方は結局M305に買い替えて現在は幸せにターニングを楽しんでいるという。

旋盤の精度

センター間が合っているかどうか確認する必要があります。ドライブセンターと回転センターを直接向い合せただけでは、センター間が合っているかどうか分かりません。20cmぐらいの棒の先を鉛筆の先のように削って、回転センターと合うかどうか確認します。小生手持ちのスチールシティの旋盤ではこれでやると合いませんでした。

モデル  Model 70-100
(M305)
 Model 70-200
(M305X)
RIKON 1216
(無し)
 直径  12" 12" 12"
 センター間 16"  16"   16"
 重量  40.4kg 39.0kg   34.9kg
 モーター 0.5馬力  0.5馬力   0.5馬力
 変速 6段プーリー  3段プーリー +
バリアブルスピード
 3段プーリー+
バリアブルスピード
 回転数 430, 810, 1230,
1810, 2670, 3900 
 400-950
650-1700
1500-3850
300-700
700-1500
1500-3350 
Model 70-200(M305X)

新モデルは調べていくと2つあります。WoodFastモデルでM305Xと言っているのがRIKONでは70-200です。しかしアメリカではRIKON 1216というモデルもアマゾンなどで売られています。WoodFastのサイトではM305とM305Xしか出ていないので、RIKON 1216というモデルは限定販売品なのでしょう。

このモデルは70-100に比べるとまずヘッドストックの幅が広くなっています。またテイルストックのベッドとの接触面積が2倍ぐらいになっています。木工旋盤の場合、このがっちりしているというのが重要です。このモデルの方が明らかに強度がアップされていることが分かります。また70-100ではベルト張り替え式でしたが、このモデルはバリアブルスピードになっています。70-100ではプーリがヘッドストックの内部ではなく向かって左にあるので、ベルト交換が簡単に出来ました。プーリーは黒いプラスティックカバーの中にあります。新モデルではプーリーはヘッドストックの中に入ったので、ベルトの交換、張り替えは旧機種よりはやりにくくなるでしょう。

上の内容を読んで頂くとがっちりという言葉が何回も出てきますが、重量のある旋盤の方がその条件を満たしやすいでしょう。上記6項目はJhon SiegelさんのToday's Latheの中からの引用です。

RIKON 1216

70-100との違いはプーリーがヘッドストックの中に入っただけの様です。70-100ではヘッドストックが右に寄っていたので、センター間が短くなるという問題がありましたが、これはその点少し長くなります。しかしベルトの張り替えは70-100より時間がかかるでしょう。バリアブルスピードと言っても、インバーター式ではないのでベルトの張り替えは必要になります。

新モデル