2010年9月5日

ブビンガのボウルの中荒挽き

乾燥していない生木などは荒挽きします。水分の量にもよりますが直径20pなら壁の厚みを2p以上にします。丸太のまま乾燥させようとすると何年もかかりますが、荒挽きをすれば早く乾燥させることが出来ます。しかし早く乾燥させるということは、割れの危険性が高まるということです。荒挽きしたものを割れないようにする方法は色々あります。煮沸する方法、アルコールに浸す方法、割れ止め防止の塗料を塗る方法などがあります。小生は割れ止め防止の塗料を塗る方法でやっています。水分が急速に木から出ていかない様、木の表面に薄い膜を作る方法です。この方法は小生の経験では2割ぐらい駄目になりますが、8割は使えるのでこの方法でやっています。

挽き終わったので1か月ぐらい放置します。日付けを書いて完了です。木の中の歪が取れるまで待ちます。
完了
半分完了

コンパスで円を描いて四隅を切り落とします。

チャックの爪を広げてリボルビングセンターで押します。つかみしろを作って外側を丸くします。

コンパスの中心は芯押し台で押すので、穴を錐であけておきます。

大きな板なので非常に重く、工房に持ち込むのも苦労をします。バンドソーのテーブルに何とか乗せることが出来ました。後は切っていくだけです。バンドソーの延長テーブルは非常に役立ちます。

ブビンガの板の加工

中荒挽きとは乾燥材でやります。乾燥している木は、水分が出て行ったあと、収縮して木の内部に歪が残ります。このまま挽いて仕上げてしまうと、この歪で少し変形してしまいます。乾燥材でも挽いた後は変形するということです。そこで最終的な形に近い厚みに中荒挽きをします。中荒挽きをしないと、お皿をテーブルの上に置いた時に安定せず少しぐらつくことがあります。これが嫌なので中荒挽きをやります。蓋物は少しでも楕円になると蓋と身を合わせた時に固いところとゆるいところが出ます。ボックスなどの蓋物は必ず中荒挽きをする必要があります。少なくとも荒挽きは必要です。

中荒挽きとは?

チャックでつかみなおして内側を挽いていきます。最終的な形より少し厚めにします。

外側を完成させたボウルです。全部で8個ありますが、纏めてやった方が効率よくできます。