チャッタリングツールの製作

そこで自作することにしました。ツールの柄、シャフトは簡単に作れそうです。振動しながらワークに模様を付けるブレードは、バンドソーのブレード、電動ノコギリの刃などが使えますが、この刃だけは安いので購入することにしました。クラフトサプライからの輸入代行はお断りしていますが、どうしてもという方がいて、その依頼分を注文したついでにロバートソービーのカッターブレード、$6.77を購入しました。

試してみる

チャッタリングツールはメーカーから色々販売されています。これを買って使えば簡単にチャッタリングの模様を楽しむことが出来ます。しかしロバートソービーの物は$67.99、スチワートの物は$59.99と結構な値段がします。ドルの値段ですので、日本で手にするには送料などもかかり8千円ぐらいになるでしょう。オフコーポレーションでは8,925円でロバートソービーのモデルを売っています。これを購入すれば間違いなくチャッタリングが出来ますが、ちょっと高い。

この様な構造でも良いでしょう。↓

チャッタリングで出来る模様は、色々な要素で変わってきます。同じ様な模様が毎回出来ないのが悩みです。どの様な模様になるかは、下記の要素で決まってくるそうです。

1、ベーレードの厚み
2、ブレーボの硬さ
3、刃先の形状
4、ブレードの飛び出し長さ
5、木の硬さ、種類
6、せんばんの回転速度
7、刃先の当て方
8、ワークの上で刃をどの様に動かすか?

ブレードはロバートソービーの物ですので、1〜3は同じです。ブレードの飛び出し量はメーカーの推奨はまず1インチ(25.4mm)で試せというものです。木はハードメイプルを使いました。柔らかい木だと上手くいかないそうです。旋盤の回転速度は、1,000RPMがメーカー推奨値です。刃先は柄が上に上がって刃先が9時の位置に来るようにしました。刃先は直角に砥いでいます。

半円形の部分に瞬間接着剤を塗って穴の中に挿入します。木の太い部分を手で持って挿入します。ネジの反対側に接着されるようにします。

ブレードの振動防止

これはおかしなことです。チャッタリングとはブレードがワークの上で振動して模様が出来ます。振動防止とはこれ如何に?それはブレードの根元の方も振動すると全体に振動して、ワークに当たる方のブレードが十分に振動しなくなるという問題です。ブレードの根本の振動を抑えるには真鍮の棒の中に入っているブレードを支える必要があります。今はネジで押さえているだけですが、何か詰め物が必要になります。

半円形にするためベルトディスクサンダーで片面を削ります。

例のごとく、15mmx10cmの真鍮の丸棒にカッターが入る穴を開けます。穴は9.2mmぐらいになります。カッターを押す押しネジ用のタップを切ります。5mmのネジを使うことにしました。

自作
製作にかかった費用

1、カッターブレード:$6.99+送料=797円
2、真鍮棒:420円
3、ネジ:30円
4、ブラス・フェラル:84円
5、柄の木(ケヤキ):手持ち
      合計         1,331円

取敢えず上記の条件でやってみました。ワークは木口に対してのみ有効で、板目では使えません。平らな刃先でやってみると下の写真のような模様が出来ました。刃の砥ぎ方が足らないのか、模様の凸凹が小さい。色を塗ると凹んだ所にも色が付いてしまう。沢山練習する必要があそうです。

接着完了。その後木の出っ張ったところをのこぎりでカットします。

カッターを挿入したところです。これで準備完了!

半円形になりました。

半円形の木を作って真鍮の棒の穴の中に突っ込むことにしました。まずハードメープルがあったので、それを丸くします。

強く押せと書いてあります。

カッターとネジを取り付けたところです。ネジでカッターブレードをロック出来ます。カッターの飛び出し量を調整してその後ネジでロックします。

柄をケヤキの端材で作りました。メーカー製にも負けない仕上がりです。(自画自賛!)しかしこれでは上手くチャッタリングが出来ません。

クラフトサプライから到着したカッターブレードです。オフから買えば、945円です。送料がかかるので、何か他の物と一緒に購入すると言うのも手です。