17世紀、サファヴィー朝の王アッバース一世がオアシス都市のイスファハンを首都とし、その中心とされたのがイマーム広場です。南北510m、東西163mのイマーム広場には、政治(宮殿)・経済(バザール)・信仰(モスク)の施設が集められています。その繁栄ぶりから「イスファハンは世界の半分」といわれていました。(初めてきいたときは個性的な言い回しと思いましたが、ペルシャ語の「エスファハーン・ネスフェ・ジャハーン」を聞いて、韻をふむ表現に納得。)もとは「シャーの広場」といわれていましたが、1979年のイスラム革命後「イマーム広場」に改名されました。同年、世界遺産に登録されています。
金曜日のモスク(マスジュデ・ジャーメ)は、11世紀のセルジュークトルコ時代に建てられた、イスファハン最古のイスラム寺院です。イルハン時代、モンゴル時代と18世紀まで繰り返し増改築されました。
バルコニーから見るイマーム広場のパノラマ。南(右)にイマームモスク、正面にシェイク・ロトフォッラー・モスク。
礼拝堂までの通路
南のエイワンには、文字の模様が描かれています。
モンゴルのゲルの形をした礼拝所。屋外が寒い日に使用されるとのこと
朝食は7時からホテルのレストランで、バイキングスタイルです。
中庭には4つのエイワンがあります。(=チャハル・イーワン形式)東のエイワン前には、手足を清めるための泉水があります。
アリー・カプー宮殿は、15世紀(ティムール朝)の建物をアッバース1世(サファヴィー朝)が迎賓館として増改築し、その後アッバース2世がバルコニーと3階以上を増築しました。6階建ての建物で、イラン最古の高層建築とされています。修理の足場が邪魔です。
途中ナイーンという町で昼食です。干しブドウ入りご飯に羊の煮込みは美味しかった。
最上階には音楽堂があり、壁、天井が二重、内壁は楽器の形の穴をあけ吸音構造になっています
天窓から差す光が孔雀の尾になるようデザインされています。⇒
シェイク・ロトフォッラー・モスクは、アッバース1世がレバノン在住シーア派の説教師ロトフォッラーを記念して建造し、1618年に完成したモスクです。アッバース1世の個人礼拝所で、当時は聖職者・学者・王室の人のみが入れるモスクでした。通常モスクの特徴であるミナレットや中庭はありません。ミナレットがないのは、王室専用だったので礼拝を呼びかけの必要がなかった。アリカプ宮殿と地下道で繋がっていて王妃らは外へ出ることなく礼拝に訪れることができました。
イマーム広場から500mのところにあるSetarehホテルです。
漆喰で造られたミフラーブ。ゾロアスター教のものを壊して使用しました。
「セルジュークトルコドーム」といわれる500近くある土のドームの中でも巨大なもの。
レンガ造りの柱が続く
バスは砂漠地帯を進みます。人がいるので、ホームレスのテントかと思ったら違いました。軍隊の高射砲が置いてありました。
1階にあるドーム